■■■「ヘルライド」■■■
(40点/アクション)
32年前に『ヴィクターズ』と『シックス・シックス・シックス』という2つのバイカーギャング達の争いがあった。
自分達の兄貴分であるルーイを殺されたピストレロは、彼の志を継ぐために自らも『ヴィクターズ』を名乗り、旧くからの仲間であるジェントと、ルーイの息子であるコマンチたちと共に、再びギャング団を結成していた。
彼らは、かつてのルーイの仇である『シックス・シックス・シックス』に復讐するためにリーダーであるビリーを探していたが、そんなある日、情報屋だと名乗る一人の女性から、『シックス・シックス・シックス』がとある酒場を拠点に活動を再開しているという話を聞かされるのだった…
クェンティン・タランティーノ製作による、バイカーギャング達の抗争を描いたバイオレンスアクション映画。
まあ何と言うか「レザボア・ドッグス」のバイカーギャング版とでも言いますか…ホントにそんな感じのお話です。(マイケル・マドセンとか出演してるし…)
感想は一言で言ってしまうなら、なんというか『恐ろしく中身の無い映画』ですね。
と言っても、まあタランティーノの作品って基本的に中身の無いお話が多い訳ですが、「レザボア・ドッグス」や「パルプ・フィクション」のようにヒリヒリとした緊張感も無く、ドライに相手を殺しまくるだけのバイオレンスな抗争の繰り返しといった感じで、お話に盛り上がりやメリハリが感じられないところが、中身の無さに拍車をかけている感じです…
演出として要所々々にタランティーノらしさは感じるのですが、「グラインドハウス」や「キル=ビル」のような悪ノリがある訳でも無いので、どうにも全体的にアッサリ風味。
まあ、常にコテコテの作品を作らなければならないって訳でも無いんですが、何か『タランティーノの良さ』が全く活かされておらずに『悪さ』だけは抽出されてしまった感じで、なんというか期待はずれな感じの作品でした。
総評としましては、全体的に残念な雰囲気の漂う『いま一つ盛り上がりに欠ける作品』ですねぇ…
もうちょっと本作ならではといった見所でもあれば良かったんでしょうが、何と言うか『タランティーノの良さがスポイルされたような作品』なので、ファンでもコレは微妙なところなんじゃ無いかなぁ?
まあ『ツマんない!』と斬って捨てるほど酷い映画では無いので、興味があれば観てみても良いとは思いますが、個人的には正直言ってあまりオススメはしない感じですね。