NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ムーンライト・オブ・ザ・デッド」(25点/モンスター)

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■■■「ムーンライト・オブ・ザ・デッド」■■■
(25点/モンスター)

 ある日、突然に山の中で目を覚ましたベンは、以前の数時間の記憶を無くしており自分が何故このような山中に居るのか分からないという事に気づく。

 以前に『弟を探していた』という記憶を頼りに、弟の姿を探して山中をさまよっていた彼は、カーラという不思議な女性に出会い『早くここを立ち去った方が良い』と警告される。

 同じ頃、パーティを行っていたティムたちの4人の男女は、同じように以前の数時間の記憶を無くして山の中で目を覚ますが、彼らはここの住人と思しき人物から、この場所が「ムーンライトマウンテン」と呼ばれる場所で、彼らの『進むべき道を選ぶ場所』だという奇妙な話を聞かされる。

 彼は住民の言葉の意味が分からずに逡巡していたが、やがて深夜の0時になると同時に奇妙な現象が起こり始め、死者達がゾンビとなって彼らの元へと襲い掛かってくるのだった…



 不気味な山中で唐突に目を覚ました人々が訳も分からずにゾンビの群れに襲われるという、ドイツ製のゾンビものモンスターホラー映画。

 『ドイツ製』ホラーですし、敢えて解説する間でも無いでしょうが、当然ながら本家の「~・オブ・ザ・デッド」シリーズとは全く何の関係もありません。

 中身の方は、なんというかパッケージ写真を見ての印象そのままに、低予算の中でも『超低予算のZ級ムービー』って感じの作品です。

 ドイツのゾンビ映画というと『ゴア表現が強烈なグロ作品』ってのが定番ですが、本作もご多分に漏れずグログロな内容なのですが…

 あまりに低予算で特撮もショボい上に映像も汚いので、グチャグチャしすぎてて『何が起こってるんだか訳がわからない』状態になっており、逆にグロさを感じないという本末転倒な状態に…

 まあ、何となく『どんな映像を撮りたかったのか』は想像が付くのですが、映像がショボい分を想像力で補おうとしても、ちょっと限度を超えてるショボさって感じです。

 お話の内容は一応はモンスターホラーに分類してますが、ストーリー的にはミステリー色の強い感じのお話です。

 主人公達が唐突に連れてこられた「ムーンライトマウンテン」とは一体何なのか?
 また、『進むべき道を選ぶ』とは一体どういう意味なのか?

 と言う謎を中心にお話が進んでいく訳ですが、まあ少しでも感の鋭い人…どころか、感のよっぼど鈍い人でも、ストーリーの中盤辺りで真相やオチが予想できてしまうでしょう。

 狙ってる雰囲気や方向性は悪くないと思うのですが、内容に実力と予算が伴わなかったというのが実際の所でしょうか…

 自主制作映画とかなら十分に評価できるレベルの作品だと思いますが、商用作品でこのレベルはちょっと辛いものがあるなぁ…ってのが正直なところでした。


 総評としましては、そこそこ頑張っている点は認められるけど、それでもやっぱり『超低予算が隠しきれてないZ級映画』って感じの作品です。

 お話そのものは割とキチンと作られてるので、そこまで恐ろしく退屈って事は無いですが、敢えて好き好んでZ級の本作を観る価値があるかと言われると、正直言って微妙なところ…

 ドイツ製のゴアホラーが大好きな人が、ネタ映画的に見る程度なら良い作品だと思いますので、そういうタイプのマニアックな人ならばお好みでって所でしょう。