NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ゾンビ・トランスフュージョン」(40点(実質20点?)/モンスター)

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■■■「ゾンビ・トランスフュージョン」■■■
(40点(実質20点?)/モンスター)

 大学生のクリスは、ある日、学校で『クラスメイトの一人が教授に襲い掛かって噛み付く』という奇妙な事件に遭遇。

 その夜、彼は友人達と近くの街へとバンドのライブを見に出かける事となるが、その街で街中が人っ子一人居ないかの如くに『異常に閑散としている』という奇妙な事態に気付く。

 不審な物を感じつつも車を降りてライブ会場へと入ろうとした彼らだったが、彼らの前に突然にライブ会場からゾンビの大群が出現し、襲撃を受けた彼らは命からがら近くのバーへと逃げ込む事に成功する。

 バーのマスターから『会場が唐突にゾンビの群れに襲われ、街中がゾンビだらけになってしまった』という驚くべき事実を知らされた彼らは、自分たちの生まれ故郷の街へと危険を知らせるために戻る事を決意するが…


 軍の実験によって大量発生したゾンビの群れが街を襲撃するという、割とコテコテな設定のゾンビもののモンスターホラー映画。

 何というか『身も蓋も無い言い方』をしてしまうなら、超ありがちな感じの内容のD級ぐらいのゾンビ映画って感じのお話ですな。

 ただ、『D級ものとしては意外と良く出来てるかな?』って印象を受ける程度の作品ではあります。

 どう考えても『予算かかってないんだろうなぁ…』って感じの作品で、特撮はのレベルはショボくて、映像も非常に荒く、お世辞にもB級とすら表現出来ないような完成度なのですが…

 予算がかかってない割には、何故かモブシーンでのゾンビ役のキャストの人数が矢鱈と多くて、襲撃シーンも割と体当たりの演技をしているので、ショボいながらも意外と迫力はあったりします。

 ストーリーに関しては『軍が極秘で生物実験を行って云々』とかって感じの、これまたありがちな設定で、謎解きに関しても『何の前触れも無く謎の真相が明かされる』とかって強引な展開だったりと、どうにもご都合主義的な内容。

 まあ、キチンと設定を説明しようとしてるだけマシとは言える感じですかねぇ…

 とまあ、ここまではD級の作品としては『悪くは無い出来かなぁ…』ってレベルではあるのですが、本作の問題なのはその先で…

 お話が終盤に差しかかり割と盛り上がってきて、『主人公達がゾンビの大群に取り囲まれて絶体絶命の大ピンチ』に陥って、さあ『これからどうなるのか?』と思いきや、唐突に画面に表示される『to be continued(続く)』の文字と共にはじまるスタッフロール。

 …って、えぇっ!? コレってシリーズものだったのかよ?
 そんなの、パッケージとか何処見ても書いてなかったような気がするんだけど?
 つか、そもそも続編はキチンと発売されるのか?

 と言った感じで、ある意味で『物凄いどんでん返し(というか『ちゃぶ台返し』)』を食らわされたような作品でしたよ…


 総評としましては、前述の通り『D級レベルのホラーとしては悪くない出来の作品』ではあるのですが、そういう以前の問題として『評価しようが無い作品』です。

 つか、続編に続くなんて思ってもみなかったので、流石にコレは『どうしたものか?』って感じですよ。

 元々、アメリカではTVシリーズ物だったのかもしれませんが、ぶっちゃけ、この作品の続編をビデオで出されても、敢えて借りてまで続きが観たい程の内容じゃありませんし、『騙されて中途半端な作品を見せられた』という感想しか抱けないってのが正直なところかなぁ…

 まあ、映画としての出来はそこまで酷くは無いので、敢えて『後編が永久に観れないかもしれない』のを覚悟の上で、中途半端に途中までの映画を観たいという忍耐強い人ならば、借りてみても良いんじゃないでしょうか…