NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「13日の金曜日 -FRIDAY THE 13TH-」(60点/スラッシャーホラー:結構オススメ)

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■■■「13日の金曜日 -FRIDAY THE 13TH-」■■■
(60点/スラッシャーホラー:結構オススメ)

 20年前に連続殺人事件が発生したというウワサのある『クリスタル・レイク』のキャンプ場に訪れた若者達のグループが行方不明になるという事件が発生する。

 事件で行方不明になった妹を探してクリスタル・レイクへと訪れたへと訪れた青年のクレイは、仲間と共に湖畔の別荘へと訪れたジェンナと出会い、彼女の協力を得て湖の周辺を調べる事となるが、そんな彼らの前にホッケーマスクを付けた不気味な大男が姿を現すのだった…


 1980年に製作され『低予算スプラッタ映画ブーム』の皮切りとなった「13日の金曜日の、マイケル・ベイ製作によるリメイク作品。

 パッケージにはジェイソンの写真が映ってますが、シリーズに詳しい人ならご存知のとおり13日の金曜日」の1作目にはジェイソンは登場しませんし、ホッケーマスクを付けたスタイルになるのも3作目だか辺りからなので、『いったいどんなリメイクになるんだろう?』と思っていたのですが…

 1作目の最後の一人が生き残ったシーンを冒頭に配して、2~3作目をダイジェスト的に編集するといった感じで、2~3作目の『オイシイとこ取り』をしつつも『ジェイソンというキャラクターの背景やストーリーを簡潔に説明する』という構成は、なかなかに上手いリメイクの仕方だと思いました。

 まあ今どき1作目を忠実にリメイクしても、単なる地味なサイコホラーに
しかなりませんからね…

 2~3作目をダイジェスト的に編集した感じなので、作品のテンポは非常に良いですし、同じ低予算とはいえ映像なんかも格段に進歩しており、見せ方も上手いです。

 ストーリー性は薄いですが、オリジナルの作品が『ストーリーなんて有って無いも同然』な感じの作品なので致し方ないとも言えますし、この作品のリメイクにそんな事を求める人は居ないでしょう。

 リメイク版になってもジェイソンは相変わらずパワフルで、『セックスとドラッグにしか興味の無い低脳な若者達』をバッタバッタとなぎ倒して行く様子はなかなかに痛快ですし、殺し方のバリエーションも割と準備されてて単純に『観てて楽しい作品』ですね。

 リメイクならではという目新しさは無いですが、最新の映像でジェイソンの暴れまわる姿を堪能したいという視聴者の欲求は十分に満たされている一本だと言えるでしょう。

 難を上げるなら、1作目で『こういうリメイクの仕方』をしてしまうと、今後の『シリーズ展開』は作り難くなってしまうかな…という点でしょうか?

 その辺も踏まえて『新たな展開』を予感させるような前振りでも仕込まれてれば完璧だったのですが、単発で終わってしまいそうな雰囲気を漂わせているのが非常に勿体無いですね…


 総評としましては、目新しさこそ無いものの『リメイク作品としては非常に良く出来たホラー映画』だと思います。

 シリーズが好きだった人が観ても『かつての作品をテンポ良く観れて十分に楽しい』ですし、シリーズを全く知らない新規の人が観ても『普通に楽しめるレベルのスラッシャーホラー』に仕上がっているんじゃないでしょうか?

 スラッシャーホラーが好きな人ならば『安心して観れるレベルの作品』だと思うので、シリーズのファンかどうかに関わらず『その手のジャンル』が好きならば観ておいて損は無い一本だと思いますよ。