NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「呪怨 ザ・グラッジ3」

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■■■「呪怨 ザ・グラッジ3」■■■
(55点/心霊オカルト)

 シカゴで謎の一家惨殺事件が発生し、その唯一の生き残りであった小学生のジェイクが精神病院の病室内で『全身の骨を折られて死亡する』という変死を遂げる。

 一方、東京で暮らすOLのナオコは、姉である伽耶子が夫に殺される場面の悪夢に毎夜うなされるという奇妙な現象を体験していた。

 シカゴで起こった事件を偶然にも知った彼女は、この事件が伽耶子の怨念の仕業であると確信し、これ以上の被害を食い止めるためにアメリカのシカゴへと向かうが…



 とある古いアパートに出没する悪霊の恐怖を描いた、呪怨 -THE GRUDGE-」シリーズの3作目に当たるオカルトホラー映画。

 「呪怨」シリーズのファンであれば、本作のタイトルを聞いて『何だソレは?』と思うかもしれませんが、別にパクリ映画やなんちゃって続編という訳ではなくハリウッド版としてサム・ライミらによって製作された「呪怨 -THE GRUDGE-」シリーズの正当な3作目に当たる作品です。

 …が、今回は清水監督も特に関わってないようですし、2(「呪怨 パンデミック」)以降は原作には無い別の設定が追加されてたりと、もはや完全な別物と考えた方が良さそうです。

 設定として、前作で登場した伽耶子の母親に加えて今回は伽耶子の妹が登場。

 色々と後付けの設定を追加する事によって、ストーリーには厚みが増してお話そのものは割と面白くなっていると思いますが、『Jホラーらしさ』は既に失われてしまったのは、シリーズのファンとしては複雑なところ。

 「呪怨」の続編と考えずに、Jホラーテイストの『設定の凝った心霊ホラー映画』
考えて鑑賞するのが吉かも?

 また、襲撃シーンとかも『「呪怨」らしい怖さ』は無くなっているのですが、ハリウッド版の伽耶子は矢鱈とバイオレンスで、子供の全身の骨をバラバラにしてしまったりと攻撃が派手なのは別の意味で面白いですね。

 今後もこのシリーズを続けるつもりなら、いっそ『やりすぎホラー映画』的な派手な方向に展開していって欲しいところです。

 新キャラとして登場した伽耶子の妹(ナオコ)がどんな活躍を見せてくれるのかと思いきや、完全に空気扱いで殆どマトモな出番が無かったのは残念な所でした。

 伽耶子の母親の設定(イタコという設定)に加えて、割と面白い設定だと思ったので、もうちょっと話をふくらませる展開があれば面白かったかも?

 あと、ストーリーの説明に重きを置きすぎたせいか、襲撃シーンが少なめ&短めで、全体的に盛り上がりに欠ける展開が多かったのは残念な部分かなぁ?
 襲撃シーンの演出とかは悪くない感じだったんですけどね…

 逆に、シリーズを全く観て無くても『キチンとストーリーが分かるような構成』になってるのは、なかなか上手い作りだと思いました。


 総評としましては、呪怨」シリーズの新作と言われると『どうよ?』って感じですが、それを気にしなければ『そこそこの完成度の心霊ホラー映画』ではないかと思います。

 今後もこの路線でシリーズものとして突き進んでくれるのであれば、それなりに面白そうですし、まあ悪くは無いんじゃないかと…

 ただ正統派の「Jホラー」路線からはどんどん外れていっているので、そういう路線が好きな人には、ちょっと微妙な作品かもしれませんね。

 そういえば「呪怨」シリーズと言えば、「呪怨 黒い少女」と「呪怨 白い老女」もまだ観て無いから、そのうち観ないとなぁ…
 つか、近所のビデオ屋に「白い老女」しか置いてないんだけど何でなんだろう?

 タイアップで作られたゲームの方は、かなり『残念な出来』らしいのでまあ良いか?
 (つか、Wiiを持って無いし…)