NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「マスク・オブ・ザ・デッド 恐怖のサバイバルゲーム」(25点/サスペンス)

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■■■「マスク・オブ・ザ・デッド 恐怖のサバイバルゲーム」■■■
(25点/サスペンス)

  ギャンブルで5万ドルの借金をして首が回らなくなったテッドは、友人のフランクに金を無心したところ、奇妙な仮面を付けた男達が仕切る「ケルベロス」という謎の『組織』からの特別な仕事を紹介される。

 組織は彼の借金の全てを肩代わりする代わりに『自分達の所有物になれ』という条件を要求してくるが、条件を飲んで組織に入った彼の元に果たして約束どおりに5万ドルが届けられる。

 しかし、『組織から提供された金を借金の返済以外に使ってはならない』という約束を破りギャンブルに使ってしまった彼は、組織から制裁措置として恋人のビッキーを誘拐されてしまい…


 多額の借金のせいで『謎の組織』の行う『死のゲーム』に参加することとなった男のたどる運命を描いた、サスペンススリラー映画。

 「~~・オブ・ザ・デッド」というタイトルが付いていますが、別にゾンビ物という訳ではなく、いわゆる普通のサスペンス映画です。

 借金で首の回らなくなった男が、借金を返済する為に怪しげな組織の行う『ゲーム』に参加させられる事となり…みたいな感じの内容で、設定だけ聞くとカイジ」みたいで面白そうなお話に見えるのですが…

 お話そのもののプロットは悪くない作品だと思うのですが、なんというか『とても退屈な作品』でした。

 なにが退屈って、本編の尺が結構長めで2時間強ぐらいあるのですが、とにかく『お話が前に進まない』。

 序盤から割とサスペンスを予感させる『思わせぶりな演出』はあるのですが、何の事件も起こらないまま『主人公がギャンブルに溺れて自堕落な生活を過ごすシーン』が前半の70分ぐらい延々と描かれて、ようやくそれらしく話が進展するのが80分以降。

 序盤の展開が一応は後半の伏線にはなってるんですが、サスペンス映画で『たいして緊張感も無い、ニート主人公の生活を延々と70分以上も見せられる』とか、『いったい何の拷問だよ…』って感じです。
 (伏線も、そこまで時間をかけて描くような重要な伏線でも無いですし…)

 しかも本編がようやく進展したと思いきや、主人公が物凄いヘタレで、恋人がさらわれたのに大して行動を起こそうともせず、いつまでもウジウジしているばかり。
 更には別の友人と恋人との浮気を疑って嫉妬してみたりと、とにかく主人公の最低っぷりが凄まじいです。

 おまけに70分以上も引っ張った割には、オチに関しても『え、それだけなの?』っていうようなアッサリとした釈然としないオチで、カタルシスも何も無いですし、流石にこの構成はどうにかならなかった物かと思わざるを得ません。

 ミステリーとしてみると、ストーリーそのものは割と凝った作りになっており、見せ方次第では割と面白い作品になったと思うんですけどねぇ…

 序盤の30分ぐらいで事件が起こるような展開にして、後半は緊張感のあるやり取りを中心に描けば、もっと良くなったんじゃないかと言う気がするので、やはり序盤の大して意味の無いシーンに時間を割きすぎたのが難点かも?


 総評としましては、時間の無駄と言うか『無駄な時間の多い映画』って言うのが正直な感想です。

 アイデアやプロットは悪くないと思うのですが、とにかく序盤が冗長すぎて倍速再生で観てすら『鬱陶(うっとう)しさを感じるレベル』なので、よっぽど時間を持て余している人でも無い限りは、あまりオススメは出来ません。

 TV等で放映された際に『何かの片手間に観る』程度のノリで観るのであれば、まあ丁度良い程度のレベルの作品じゃないですかね?
 (TV放映の際に無駄なシーンがカットされてれば尚良いかもしれません…)