■■■「U.M.A 2010」■■■
(30点/モンスター)
フランスのパリで大学の教師を勤めるジャックは、取り壊し中の中世の教会の地下室を調査する事となる。
彼は、調査中に地下で奇妙な『翼を生やした怪物』を目撃するが、その翌日に一緒に地下に入った同僚のキャロルがビルの屋上で何者かに惨殺され、同様の正体不明の襲撃者による殺人事件が街で相次いで発生する。
警察は殺人犯として彼に疑いを抱くが、彼は地下から現れた『謎の怪物』が連続殺人の犯人ではないかと考え…
教会の地下に封印されていた『ガーゴイル』が復活し街の人々を襲うという、モンスターホラー映画。
パッケージには『巨大な怪物の形』にビルの壁が貫通されている絵が載ってますが、そんなシーンは本編には一切ありませんし、怪物も2m程度のガーゴイルが一体出現するのみです。
まあB級ホラーでは本編とパッケージの内容が異なる事なんて珍しくも無いですが、単に『パッケージで「バットマン」と「USゴジラ」のパクりをやりたかっただけちゃうんか?』と…
B級のモンスターが登場する作品でおなじみの「Sci-Fi Channel」の製作によるケーブル向けTV映画のようで、いつも『微妙な作品』を連発してくれるシリーズな訳ですが、まあ今回もご多分に漏れない感じの微妙っぷりですな。
モンスターの造形とかは悪くはないのですが、あいかわらず盛り上がりに欠ける内容で、全体的に非常に淡白で無難な感じの作りです。
あまり過剰な表現や描写もなく、予想を裏切るような凄い展開もなく…
TV映画らしく、作品のテンポは非常に良くて途中でダレるという事も無いのですが、あまり盛り上がるシーンも無いのでどうにも退屈なのが難点かと…
お話がテンポが特に悪い訳じゃないのに、思わず途中で眠くなってしまうのは、色々と問題あるんじゃないかなぁ?
この「Sci-Fi Channel」のモンスターものシリーズって、絶望的にクソでも無いのですが、あまりにも無難すぎて面白みに欠ける内容の作品が多いんですよね。
お話も『導入の30分ぐらい観たらオチまでほぼ予想できてしまう』と言う感じだし、モンスターとか襲撃シーンの描写も月並みで面白みが無いですし、続けて何本が見ると流石に飽きてしまいます。
たまには、もう少し奇をてらった作品があっても良いと思うんですが…
総評としましては、極端に悪い部分も無いのですが全体的に『無難すぎて観るべきところの無い映画』って感じの作品です。
ケーブルTVで放映されてる事を考えると、このぐらいの無難なレベルの作りでも良いのでしょうが、わざわざ金を払ってレンタルで観るほどの価値があるかと言われると、どうにも微妙な出来の作品ですね。
ジャンルものとして、とりあえず『モンスターホラーだから押さえておきたい』という理由で観るのなら止めはしませんが、あまりオススメもしないレベルの作品かな…って感じの一本でした。