（４０点／モンスター）
政府の極秘研究が行われている、とある惑星上にあるIDGAF社の研究施設で生物学汚染が発生し、人々が得体の知れない怪物へと突然変異を起こし、研究所の研究所員と患者の数名を残して全滅する。
政府から派遣されて研究所へと侵入した傭兵たちは、施設の１０階で生存者の身柄を確保し施設から地上へと脱出を目指すが、生き残りの女性患者の一人であるレナには政府の研究に関わる恐るべき秘密が隠されていたのだった…
生物学汚染によって怪物が蔓延する研究所から生き残った人々が脱出を目指すという、サバイバルホラー風のモンスター映画。
「エイリアン・イン・キューブ」とかタイトルに付いていますが、別に出没する怪物はエイリアンでも何でもありませんし、死の罠が仕掛けられた迷路「CUBE」も登場しません。
Ｂ級ホラーのタイトルにいちいちツッコムのも馬鹿馬鹿しいですが、流石に『間違えて別の映画借りちゃったんじゃないか？』と疑ってしまうほどに、本編と内容の異なるタイトルを付けるのはいかがなものかと…
そんな訳で、もし「エイリアン」や「CUBE」のノリを期待して本作を借りる人が居たら要注意です。
ちなみに本編の方は、どちらかというと『ゾンビ物』っぽいノリの閉鎖環境型のサバイバルホラーって感じのお話ですね。
感染者がやたらと攻撃的で、とにかくテンポが速くてイキオイのある作品…というか、むしろイキオイだけの作品って感じの内容です。
ストーリーは『有って無いも同然』のレベルで、途中で一応は怪物の正体とかが明かされるのですが『何じゃそりゃ！？』としか言いようが無いレベル。
この映画のネタバレをされて困る人がそんなに居るとは思えないので言ってしまいますが…
宇宙のどこかの惑星で行われている実験が実は『第２次大戦中のナチスの極秘実験』を引き継いだもので、魔術書を用いて『墜天使を復活させる研究をしてる』とか、どんだけ中ニ病設定なのかと？
普段からＢ級映画を見慣れてる自分でも、あまりのトンデモっぷりに久しぶりに目が点になりましたよ。（いまどき、中高生向けのアニメでもそんな設定は無いだろう…）
オチとかも、全然完結して無いレベルの『物凄い投げっぱなしオチ』ですし、マジメにストーリーを作るつもりがあったんだろうかと疑いたくなるレベル。
ただ、怪物の襲撃シーンだけは物凄くスピーディでイキオイがあって、本編の半分ぐらいは『ひたすら戦ってるだけ』みたいな内容ですので、ぶっちゃけお前ら『傭兵部隊と怪物との戦闘シーンをひたすら撮りたかっただけ』とちゃうんかと？
総評としましては、ストーリーはとてつもなくトンデモな感じのお話ですが、『バトルシーンのイキオイだけは認めれるレベル』のイキオイだけの映画です。
なんか、商業レベルの予算をかけて『学生サークルレベルの自主制作映画を撮った』みたいなノリの作品なので、マトモにお話を楽しみたい人には辛い内容ではないかと…
逆に、とりあえず『激しいバトルシーンだけが観れれば良い』って感じで鑑賞すれば、まあそこそこ観れるレベルの作品だと思うので、そういうノリの作品を求めているならば観ておいても良いレベルの１本ではないでしょうか？
（ストーリーは本気で『どうでもいいレベル』のお話ですけどね…）
