NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ホースメン」(50点/サスペンス)

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■■■「ホースメン」■■■
(50点/サスペンス)

 デトロイト郊外の邸宅で、ひとりの女性が自宅で『全身を無数の釣り針で宙吊りにされた状態』で殺されるという事件が発生。
 また同じ日にマンションの自室で、中年男性が同様の『宙吊りの状態』で殺されているという、二件の猟奇殺人事件の死体が連続で発見される。

 どちらも殺害現場の死体のあった部屋の四方の壁に『COME AND SEE(来たれ、見よ)』という謎のメッセージが記されており、犯人グループが4人組の犯人であるという事を突き止めた殺人課の刑事のブレスリンは、犯人が黙示録の『4人の騎士(ホースメン)』に見立てて連続殺人を起こしていると推測。

 残る2件の犯行を食い止めようと捜査を開始するが、事件は一人目の犠牲者の養女である長女が『自分が母親を殺害した』と自白し、長女の部屋から殺害現場のビデオが発見されるという急展開を見せるのだった…


 「トランスフォーマー」のマイケル・ベイ製作による、黙示録になぞらえた猟奇殺人事件を題材としたサイコサスペンス映画。

 チャン・ツィイーが殺人鬼を演じたという事で話題となった本作ですが、なんと言いますか…どうにも『いま一歩』の感じの拭えない作品でした。

 チャン・ツィイーが殺人鬼役と言っても、それほどの強烈な個性を放っているという訳でもなく物凄く影が薄いですし、プロットの『聖書(黙示録)を題材にした連続殺人』ってのも、今時としてはありがちで面白味がありません。

 謎解きに関しても、主人公が推理や調査で真相に行き着くというよりも、事件が起こってから後追いで『犯人が動機を解説してくれるだけ』なので、『ふーんそうなんだ?』って感じでミステリーの面白さも余り無いですし、犯人との追跡劇のようなスリリングなシーンとかも殆どありませんし…
 とにかく全体的に淡々とした印象で、盛り上がりに欠ける内容です。

 殺人鬼の正体が、不特定多数の『実体の見えない殺人鬼』って設定は面白いと思うのですが、その設定が上手く昇華されている訳でも無く、イデア倒れしてしまった印象かなぁ?


 総評としましては、予告とかで観た時は結構面白そうに感じたんですが、蓋を開けてみたら『非常に地味な内容』『なんだかなぁ…』って感じの作品でした。

 もうちょっとスピーディでスリリングな展開なりになってれば、もっと面白くなったと思うのですが、プロットや題材は悪くないと思うんですけどね…

 チャン・ツィイーのファンとかであれば、ネタとして観ておくのも悪くないとは思いますが、そうでなければそこまで強く推す程の作品じゃないかな?

 まあそれほど酷い映画ではなく、サスペンスとしては及第点を満たしているレベルではありますので、猟奇サスペンスものの映画が好きであれば『お好みで』って感じの一本でしょう。