■■■「ファイナル・デッドゲーム」■■■
(25点/スラッシャー)
メーン州のビーコンズ島という小島にバカンスに訪れたアントンらの男女9人は、別荘の地下倉庫の隠し部屋で『封印された箱に入った奇妙なボードゲーム』を発見する。
軽い気持でボードゲームを始めた彼らだったが、そのボードゲームは止まったマスの指示に従わなければ恐ろしい死のペナルティが課されるという『呪われたボードゲーム』だったのだ…
呪われたボードゲームで遊んだ若者達に次々と死の運命が訪れるという、オカルト風味のスラッシャーホラー映画。
タイトルや設定からして、てっきりホラー版「ジュマンジ」みたいなノリで『登場人物が止まったマスに書かれた通りの悲惨な死に方をする』ような映画かと思ってたのですが、全然そんなノリじゃありませんでした。
お話としては『呪われたボードゲームをプレイした若者達が、呪いの影響で頭がおかしくなって互いに殺し合いを始める』という感じのストーリーで、ノリ的には単なるスラッシャームービーに近い印象かも?
ちなみに、タイトルに「ファイナル・デッド~」なんて付いてますが、当然ながら「ファイナル・デスティネーション」(デッド・コースター)シリーズとかとは、一切関係の無いお話です。
「ジュマンジ」+「ファイナル・デスティネーション」的なノリを期待してたのですが、なんと言うか物凄く騙された感じ…
まあ、それでも映画の内容が面白ければ問題ない訳ですが、そっちの方も微妙な印象なのは困り者。
本編の尺が90分ぐらいしか無いのに、最初の犠牲者が出て物語がマトモに盛り上がって来るのは60分ぐらい経った後で、それまでは若者達がダラダラとパーティをしているのを延々と見せられるだけ。
盛り上がりだしてからも展開が特に面白い訳でも無くて、殺害シーンなんかも見せ方に工夫がある訳でも無く、全体的にありきたり過ぎて面白味も特に無し。
『呪いのボードゲーム』という設定は、全くと言って良いぐらい活かされていません。
一応、友人同士が『ボードゲームの呪いによる人間関係の亀裂によって殺しあうようになる』みたいなノリで、キャラクターの描き込みが割と重視されてるような作りなのですが、その割に登場人物が『頭がおかしくなった自分の恋人や肉親』を何のためらいも無く殺したり…という展開が続いて、キャラの描き込みも台無しな感じ…
オチも物凄い投げっぱなしで何の捻りも無いですし、全体的に『なんだかなぁ…』って感じの作品でした。
総評としましては、全体的に『物凄く出来が酷い部分』がある訳でも無いのですが、『誉められるような部分』も全く見当たらないという、これ以上無いぐらいに『微妙としか言いようが無い作品』です。
設定が面白そうなのに内容が伴って無いので『ガッカリ度』も高いですし、ネタ映画として観れる程に酷い訳でも無いので『微妙』すぎてツッコミどころも無いですし、個人的には『一番対処に困るタイプ』の映画かも…
ハッキリ言ってコレという見所の無い作品ですので、出演者等に余程なんらかの思い入れでも無い限りは、スルーしてしまって問題の無い作品ではないかと思います。