■■■「メガ・パイソン」■■■
(35点/モンスター)
アフガニスタンの山岳地帯でタリバンと戦闘を繰り返すアメリカ陸軍のとある小隊は、ある日、特殊任務でバドキスという地方にある廃坑の調査を行っていた。
しかし、敵の待ち伏せにあい敵兵に捕らえられた彼らは倉庫のような建物へと閉じ込められてしまうが、その直後に突然出現した『何者か』の襲撃によってタリバンの兵隊達は全滅してしまう。
なんとか束縛を逃れて倉庫から脱出た彼らは、部隊員や装備の一部を失ってしまった事から無線で友軍への救援を要請するが、彼らの元へと救援に訪れた戦闘ヘリが地中から突如として現れた『全長30mもの巨大な芋虫のような怪物』によって撃墜されるのを目撃する。
彼らは正体不明の怪物とタリバン兵から身を守る為に、何とかして現場から逃れようとするが…
アフガンの山岳地帯で『正体不明の巨大なワームのような怪物』にアメリカ陸軍の小隊が襲われるという、モンスターパニック映画。
タイトルに「メガ・パイソン」なんて付いてますが、本作に登場するのは「パイソン」(大蛇)じゃなくて、「デューン」に登場する『サンドワーム』風のバカデカいミミズのような芋虫のような怪物です。
『正体不明の地底生物の襲撃』というと、なんとなく「トレマーズ」を連想しますが、内容的にも『アレが物凄くデカくなったみたいなお話』って感じのを想像すれば、あながち外れでは無いかも?
ただ、「トレマーズ」みたいに『B級モンスター映画のツボを押さえたような作品』なら良かったのですが、ぶっちゃけ本作はあんまり面白くないです…
全長30mの巨大ワームとかメチャクチャ派手な設定ですが、お話の内容の方はとにかく地味。
そんなサイズの人形とか作れる訳も無いのでモンスターの登場シーンは全てCGなのですが、CGの予算が足りなかったのかモンスターの襲撃シーンも『地割れが追いかけてくるだけ』のシーンやら『俳優が一人芝居してるだけ』のシーンがかなり多いです。
しかも、モンスターも何か『同じモーションとアングルの使いまわし』のシーンが多くて、『なんだかなぁ…』って感じ。
お話の内容も、単に『アメリカ陸軍の小隊が怪物の出没するエリアから脱出するまでの顛末』を描いてるだけで余り面白味も無く、見せ場となるようなシーンも無くて、怪物の退治の仕方とかも殆ど捻りも無いような展開なので、ぶっちゃけ1ヶ月ぐらいしたら『内容についてはキレイサッパリ忘れてそう』な感じのお話でしたよ。
総評としましては、派手な設定の割には中身の無いという『見終わった後に全く印象に残らない映画』でした。
致命的にツマんないような訳でも無いのですが、特に観るべき部分がある訳でも無いという『物凄くどうでも良い感じの作品』ってのが正直な感想かなぁ?
モンスターの設定はド派手なんだから、もっと幾らでも派手な展開に出来ただろうに…と思うのですが、まあ低予算の恐らくTV映画であろう作品に、そこまで期待するのも酷ですか…
『謎の地底生物』ってのは、モンスターホラーのジャンルとしては珍しいジャンルなので、モンスター映画好きの人ならば『ネタとして観てみる』って程度ぐらいなら、まあアリかもしれません。