NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「斬撃 -ZANGEKI-」(35点/モンスター)

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■■■「斬撃 -ZANGEKI-」■■■
(35点/モンスター)

 人類に謎のウィルスの蔓延により人々がゾンビ化し文明が崩壊した世界。

 とある街のわずかに生き残った人々は、ゾンビから逃れる為に街のあちこちの建物に身を隠しながら生活していた。

 病院に身を隠していたモーガンらの6人の民間人は、食料や燃料が底を付きかけた事から病院からの脱出を図る為に行動を開始する事を決意する。

 その頃、タオの率いるゾンビを狩りを行う民間組織である『ハンター』のチームは、病院内に生存者が居るとの情報を入手した事から、捜索の為にゾンビのあふれかえる病院へと侵入を開始。
 しかし、政府の決定により『この地域が6時間後に爆撃される』という情報を聞かされるのだった…


 ティーブン・セガールが民間人を救出する為にゾンビ軍団を相手に戦うという、モンスターホラー映画。

 お話の内容は無いよう(←古典的)って言いますか、無敵の柔術使いのセガールがゾンビ相手に刀を振り回したり、ちぎっては投げちぎっては投げでゾンビを叩きのめす映画です。

 …と、ソレだけ書くと、なんか物凄く微妙なB級映画に感じられますが、実際にかなり微妙な作品ですなぁ。

 とにかく前述のとおり、ストーリーらしきストーリーが全く無い。
 ゾンビ(本編中では吸血鬼と呼ばれてるけど、どう見てもゾンビ)の出現した理由も一切不明で、ロクな説明も無く『ゾンビがいっぱい居るという設定ありき』な世界で『ゾンビの大群から民間人を救出する』というホントにそれだけの内容。

 メインの登場キャラの個性も殆ど描けておらず、雰囲気作りもロクにされずに淡々とお話を見せられるだけなので、とにかく感情移入が出来ません。

 敵役のゾンビも本作ならではの個性のようなものは特に無く、『黒幕キャラ』っぽい奴が途中で出てくるので、てっきり重要キャラなのかと思いきやセガールにショットガンで撃たれて一撃で即死するし…

 流石にセガール主演の映画だけあってアクションシーンは派手なのですが、あいかわらずセガール『無敵の柔術使い』ぷりを発揮して、たとえゾンビが相手であろうとも全く苦戦する事なくバッタバッタとなぎ倒していくので、とにかく緊張感がありません。
 (まあセガール以外の仲間のメンバーは、割と苦戦するシーンとかもあったりするのですが…)

 それでもまあ、お話のテンポが良ければマシなのでしょうが、お話のテンポ自体も中盤とか妙にダラダラした感じで、イマイチというのが困ったところ。

 セガールを出演させるのなら、もっと「BLADE」とかみたいにセガールがバッタバッタとゾンビをなぎ倒す、カッコ良さのみをアピールするような作り』にでもすれば良かったのに、なんか全てにおいて『中途半端な作り』になってしまってるんだよなぁ…


 総評としましては、セガールが出演している』という一点を除けば、全くといって特徴も観るべき部分も無いという『ものすごく微妙なB級アクションホラー映画』です。

 『マトモなストーリーが無い』、『緊張感が無い』、『怖くない』という3拍子そろった状態なので、アクションシーン以外は全く観るべきところが無いし、語るべき部分も無いという、何とも困った作品ってのが正直な感想かなぁ?

 もし、ゾンビ映画セガールの両者が好きだったとしても、別々に『普通のゾンビ映画』と『セガールのアクション映画』を観た方が楽しめるんじゃないかと…

 しかし天下のスティーブン・セガールも、遂にこういう『いかにもなB級ホラー映画』にまで出演するようになったのかと思うと、何か胸が熱くなるというか複雑な想いですよ…