■■■「ニュームーン/トワイライト・サーガ」■■■
(50点/ラブストーリー)
人間とヴァンパイアという種族の差を乗り越えて禁断の恋を成立させたベラとエドワードだったが、18歳の誕生日を迎えたベラは『永遠に17歳の姿』を保ち続けるエドワードよりも年上になってしまうという事から、未来の自分達の姿を想像して情緒不安定な状態になっていた。
更に、彼らの一族がヴァンパイアであるという正体を悟られない為に街を去る事となり、エドワードから唐突に別れを告げられたベラは精神的なショックのあまり廃人のような状態になってしまう。
従兄弟であるジェイコブは、そんな状態の彼女を励まそうと彼女の側に寄り添い、徐々に二人の心は近づいていくが、とある事件をきっかけにベラは彼がヴァンパイアの宿敵である『狼人間』の一族であるという驚くべき事実を知るのだった…
人間の少女とヴァンパイアの青年との禁断の恋を描いた「トワイライト ~初恋~」の続編に当たる、ティーン向け恋愛ファンタジーホラー映画。
前作は、中二病テイスト全開な感じの夢見がちなティーン向け恋愛映画といった感じの作品でしたが、何か2作目は前作に比べると『普通の恋愛ドラマになっちゃったなぁ…』という印象です。
1作目で結ばれた筈の2人が、様々なトラブルに見舞われて離れちゃったり別の相手とくっ付いてみたり…といった感じの展開で、いかにも海外ドラマのTVシリーズとかによくある感じの展開に…
まあ、恋敵が『狼人間』って辺り十分にファンタジー入ってる訳ですが、1作目に比べるとマンガ的なテイストは随分と弱くなりました。
しかし、このヒロインも1作目はヴァンパイアとくっ付いてみたと思ったら、2作目では狼人間と懇意になったりと…なんつーか、忙しい人ですな。
自分は本作は1作目は素直に楽しめたのですが、こういったヒロインがアッチとくっ付いたりコッチとくっ付いたりとフラフラとする展開があまり好きじゃないせいもあって、2作目はいまひとつ楽しめませんでした。
というか、そもそもそこまで重大な破局を迎えた訳でも無く、『別れよう』と言われて街に置いて行かれただけで『運命の相手を追いかけすらしない』とか、中二病作品のヒロインとしては諦めが良すぎでしょう…
(設定としては分かるんだけど、今ひとつ説得力が無いというか…)
それを差し引いても、作品全体の構成も前作に比べると今ひとつで、序盤~中盤は結構ダラダラとした展開で間延びした感じなのに、終盤が怒とうの急展開で強引に話を進行させたように感じたのは自分だけ?
全体的に前作ほど見せ場的なものが無くて、なんとも面白味に欠ける感じだし、3部作のラストへの伏線を仕込む為の『繋ぎ』的な作品なのかもしれませんが、もうちょっと見所があっても良かった気が…
総評としましては、良くも悪くも『普通の恋愛ドラマ的なノリの作品になっちゃったなぁ…』って感じで、『個人的には期待はずれだった』ってのが正直な感想です。
前作のような『楽しい恋愛ファンタジーホラー』みたいなノリを期待してたのですが、今回はそういったノリはあまり感じられなくて、なんか主要キャラがヴァンパイアや狼人間って設定だけ折り込んだ『恋愛ドラマのTVシリーズ』を見せられてるような感じで、ちょっとしっくりと来ませんでした。
逆に、1作目の設定のまま『普通に恋愛ドラマが観たい』って人ならば、十分に楽しめる作品だと思います。
一応、3作目で完結だそうですが、このノリだと3作目は観るかなぁ?
『どういったオチを付けるかを知りたい』って気持もありますが、まあ評判を聞いてから観るかどうかを判断するかな…