NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

劇場にて「タイタンの戦い(3D)」を観てまいりました

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 劇場にてタイタンの戦い(3D)」(リメイク版)を観てまいりました。

 前評判が恐ろしく悪かったので、どんだけ酷い出来なのか覚悟完了して観に行ったのですが…
 なんというか、確かに良くは無いけどそこまで酷い訳でもない『普通の冒険映画』って感じの作品でしたよ。

 ストーリーに関してはギリシャ神話がベースですし、内容的には割とコテコテな感じのお話なのでそんなに文句を付けるような部分も無いのですが、期待してた『3DCG』の部分がイマイチだったのが難点かなぁ…

 映像の表現が今ひとつ3Dというのを活かしきれてない感じで、全体的に映像にあまり迫力が無いんですよね。
 観てて『思わずのけぞるような戦闘シーン』を期待してたのですが、シーンそのものはそこそこ良く出来てるものの、『コレだったら3D映画にする必要ないんじゃね?』って印象を受けるシーンが多かったのは勿体無いところ。

 ラストの『クラーケンとの対決シーン』は割と迫力があって良かったのですが、出来れば全編通してそのレベルの演出が欲しかった。

 (と思ったら、本作はどうやら『もともと2D作られた映像を、特殊な処理によって『3Dに変換してるだけ』らしい…どうりであまり映像に迫力が無い訳だ…)

 映像センスや美術センスも凡庸な感じで、81年のレイ・ハリーハウゼン製作版に比べるとどうにも印象が薄くなってしまうのは辛いところ…
 (まあ、ハリーハウゼンストップモーションアニメが『味がありすぎた』ってのもあるのですが…)

 キャラのデザインにしても、主人公のペルセウスはどっちかって言うと『イケメン系の青年』の方がハマると思うのですが、何故にあんなガチムチ系のキャラにしてしまったんだろう…
 他にも、個人的に黄金聖闘士かと思うような鎧を着けたゼウスとか、魔女グライアイのデザインとか、ちょっと美術デザイン的に違和感を感じる部分が多かったです。

 あと、妙にリアルな映像表現とか場面の表現を使って無意味に『大作感』を出そうとしてる演出が、『ファンタジー全開なストーリー』の印象とマッチしてなくて妙に浮いてたのが気になったかなぁ…
 (つか、中途半端に「ロード・オブ・ザ・リング」っぽさを意識しすぎ…)
 ギリシャ神話がベースなんだから、もうちょっと『きらびやかなファンタジー的な作品』にした方が良かった気が…

 なんとなく『映像技術の進歩』と『センスの良さ』ってのは無関係なんだなぁ…ってのを改めて認識させられましたよ。


 と言った感じで、妙に不満点ばかり述べてしまいましたが、基本的にオリジナル版を知ってるが故に感じる『細かい不満点』が殆どなので、総じてそこまで悪い作品って訳はなく、冒頭で述べたとおり可も不可も無い『普通レベルの冒険アクション映画』って感じの作品です。

 まあ『劇場まで観に行く程か?』と言われると微妙なところですし無理して3Dで観る程の映画でもないので、ぶっちゃけ『ビデオ化を待っても良いレベルかなぁ?』ってのが正直なところですねぇ。

 まあ、かつてストップモーションアニメだった「タイタンの戦い」が『最新の技術でどう生まれ変わったか』ってのが気になってる方は、特に止める事も致しませんのでチェックしてみても良いんじゃないでしょうか。