■■■「死霊の棲む森」■■■
(60点/オカルト:結構オススメ)
双子の妹のソフィーが自殺によって他界したミーガンは、心の傷を癒すために4人の友人たちと卒業旅行に行く事となる。
1年前にも訪れた森の奧の湖のほとりにある別荘に泊まる事となった彼らは、生前のソフィーの持ち物を整理する再に、その中から奇妙な鍵を発見するが、それ以来ミーガンは不思議な幻覚や心霊現象に見舞われるようになる。
彼女は、死んだソフィーが自分に対して何らかメッセージを伝えようとしているのではないかと考え、妹の霊とコンタクトを取ろうと試みるが…
双子の妹を失った姉が、妹と過ごした湖畔の屋敷で起こる奇妙な心霊現象の秘密に迫るという、オカルトサスペンス映画。
パッケージには『「ブレアウィッチプロジェクト」のスタッフが云々~』みたいな事が書かれていますが、どういうスタッフの繋がりなのかはイマイチ不明ですし、お話のジャンル的にも別に似てる訳でもないので、ぶっちゃけあんまり関係ないかな?
お話としては『サスペンス要素が強めのオカルト映画』って感じの内容なのですが、なかなかどうしてコレが良く出来ております。
ストーリーにおける『謎』と『手がかり』の提示の仕方が非常に上手くて、『双子の妹の死の原因』とか『妹の荷物から見つかった奇妙な鍵』が何を意味するのか…とか、『別荘の向かいに住む怪しい老人は何者なのか』…と言った感じのストーリーテリングが非常に秀逸で、物語にグイグイと引き込まれて行きます。
サスペンス映画なのであまり本編の内容に触れる事は出来ませんが、『大どんでん返し』って程じゃ無いですが、終盤の『意外な展開』もなかなか面白かったですし、ミステリーとして非常に良く出来ている印象です。
というか、最近の流行の『取ってつけたような衝撃の結末』よりも、こういう『納得の行くレベルの意外性』の方が物語としては面白いですよねぇ。
映像の雰囲気もなかなか良くて、不気味な湿地帯の様子やら唐突にフラッシュバックする謎のイメージやらも良い味を出してますし、全体的になかなかの掘り出し物だなという印象。
ただ、全体的に『心霊現象』の映像があまり怖くないせいもあって、主人公が精神的に追い詰められているって印象が今ひとつ弱くて、ちょっと緊張感が薄かったのは残念なところかなぁ?
コレで心霊現象の表現がもっと怖かったら、かなりの良作になってたと思うんだけど…
総評としましては、小粒な印象のお話ながらも意外に良く出来た『佳作レベルのオカルトサスペンス映画』だと思います。
怖さという印象では今ひとつの部分もありますが、ミステリーとして非常に良く出来ているので、そういうノリが好きな人であれば間違いなく楽しめる一本だと言えるでしょう。
謎解き系のオカルト映画とかが好きな人であれば、とりあえず観ておいて損は無い作品だと思いますので、掘り出し物的なオカルト映画を探している人はチェキしておいても損は無いんじゃないでしょうか?