■■■「監獄島」■■■
(50点/アクション)
とある大富豪のTVプロデューサーが世界各国の刑務所から10人の死刑囚を集めて絶海の孤島で命がけで戦わせ、その様子をインターネット上で放映するという企画を考える。
その企画は足に爆弾付きの足かせを付けた10人の囚人たちを互いに戦わせて、30時間以内に他の囚人を皆殺しにし、生き残った1人のみが無罪放免として解放されるというものだった。
果たして逃げ場の無い絶海の孤島で生き残りをかけた囚人たちのバトルが開始され、その様子をリアルタイム配信したWebサイトは、プロデューサーのもくろみどおりに大人気サイトとなるが…
南海の孤島で繰り広げられる囚人たちの『死のゲーム』を様子を描いた、サバイバルアクション映画。
囚人たちが生き残りをかけて互いに殺しあう…って設定は、映画としては既に使い古された感じのアイデアの作品ではありますが、元WWEの『ストーンコールド』ことスティーブ・オースティンが主人公として主演してるってのが、ウリであり特徴と言えば特徴かな?
オースティンが主演という事でアクションシーンの品質の方はなかなか高くて、特に主人公の絡む格闘シーンの安定感は『流石は元花形プロレスラー』といった感じです。
惜しむらくは、『もうちょっと派手な見せ場があっても良かったかなぁ…』ってところでしょうか?
(プロレス技を使うシーンがあまり無かったので…)
肝心の映画の中身の方は、基本は『囚人同士のバトルアクション』って感じなんだけど、ある程度、各キャラの背景としてドラマを持たせてキャラを立たせる努力はしている感じ…
ただ、そのドラマの見せ方があまり上手く無くて、何か『不幸自慢』みたいなノリで冗長な印象になってしまっているのは残念なところ。
全体の尺も長すぎて途中で『ダレがちになる部分』が多くて、特に終盤のプロデューサーが逃げ出そうとするシーンの展開は、あそこまでダラダラと引っ張る必要は無かったんじゃないかなぁ?
また、設定として『30時間のサバイバル』って時間制限を付けてた割には、その設定が全く活かされてなかったのは、いかがなものかと?
あと、ラストの方で『暴力映像が手軽に見れてしまうインターネットの弊害とモラル』みたいな切り口の事を、ちょっとだけ語ってますが、いかにも『取ってつけたような感じ』で不自然さバリバリでした。
こんな薄い内容の映画で、唐突にそんな社会派っぽい切り口の話題を語られてもなあって感じで、どうにも不自然さを感じざるをえませんでしたよ…
総評としましては、なんともありがちな『ごく普通の中身の無いサバイバルアクション映画』って感じの作品ですね。
特にコレというほどの見所も無い作品ですが、別段つまんない作品という訳でも無いですし、ウリである『スティーブ・オースティン主演』という部分に惹かれるものがあるのであれば、とりあえず観ておいても損は無いかもしれません。
逆に『オースティンって誰?』って感じの人なら、とりたてて観るべきところも無い作品だと思いますので、まあ深夜放送かケーブルTVなりで放送された際にでも、気が向いたら観てみるって程度で良い作品ではないかと…