NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「処刑山 デッドスノウ」(60点/モンスター)

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■■■「処刑山 デッドスノウ」■■■
(60点/モンスター)

 とある医学生の若者達のグループが、ノルウェーの雪山の山小屋へとバカンスに訪れる。

 山中のロッジで休暇を楽しんでいた彼らは、深夜に山中であった奇妙な老人からこの場所にまつわる奇妙な噂話を聞かされる。

 それは、この雪山は第二次大戦中に地元のレジスタンスによってナチスの兵団が虐殺された場所で、雪山で死んだ兵団が今もゾンビと化してさまよっている呪われた土地だという不気味なものだった。

 最初は話を信じていなかった彼らだったが、翌日に謎の老人がキャンプで何者かに惨殺されているのを発見し…



 雪山に訪れた学生たちのグループがゾンビ化したナチス兵団に襲われるという、ノルウェー製のモンスターパニック映画。

 ドイツとか欧州のゾンビ映画って無駄にグロい作品が多かったりする訳ですが、本作もご多分に漏れず矢鱈とグロい内容です。

 内容的には、ナチス兵士の亡霊がゾンビ軍団になって攻めて来るといった感じのお話なのですが、ストーリーとかは割と適当な印象。

 そもそも、ナチス兵士の亡霊が何でゾンビになってるのかも不明ですし、普通の山小屋の床下収納にナチスの隠し財産が放置されている(隠しているとかならともかく…)のかも不明でツッコミどころ満載なんですが、それを差し引いてもとにかくイキオイだけはある作品ですね。

 アホのように執拗に襲撃してくるナチスのゾンビに対して、主人公達もやたらとアグレッシブに色んな武器を用いて反撃するという展開で、ハンマーや斧で頭をカチ割ったりチェーンソーで切り刻んだりスノーモービルでひき殺したりと、とにかくバトルシーンの見せ場は豊富です。

 ナチスの『ゾンビ兵団のボス』の詐欺のような能力も笑えましたし、とにかく度を過ぎた残虐表現も含めてバカバカしくて笑えるという、『良い意味でのバカ映画』って感じでしょう。

 お話に関しても、序盤が若干冗長な印象はありますが全体的にテンポ良く進む印象で、ストーリーは薄いですが退屈はしないです。

 ただ気になった部分としては、お話の途中で登場人物が何グループかに分かれて行動するシーンがあるのですが、その各グループのシーンの切り替わりが『矢鱈と唐突な感じ』で、お話にブツ切り感が強く感じられる事かな…

 普通のホラー映画だと、分かれたグループが全滅したり苦難を乗り切ったタイミングでシーンが切り替わるんだけど、そういうタイミングでもなく唐突にシーンが切り替わるもんだから、なんとなくストーリーの流れに不自然なものを感じました。

 この辺の見せ方がもうちょっと工夫されてれば、もっとジェットコースタームービー的にテンポ良く観れたと思うので、ちょっと残念なところ…


 総評としましては、ゾンビもの映画としてはたいして目新しい要素も無く傑作とも言い難いような作品なのですが、とりあえず『イキオイだけは凄く感じられる』って感じの作品ですね。

 ストーリーや内容を気にせずに『派手にゾンビを切り刻むような映画』が観たければ、十分に満足できるレベルの作品だと思うので、そういうノリの映画を求めてる人ならば観ておく価値のある一本だと言えるでしょう。

 ドイツ製のゴア系映画とかが好きであれば、割とオススメ出来る作品だと思いますので、その手のジャンルが好きならばチェックしておいても損は無いと思いますよ。