■■■「TEKKEN -鉄拳-」■■■
(45点/アクション)
企業間の戦争により世界が崩壊した近未来。
世界は巨大企業の頂点に君臨する『テッケン財閥』によって実質的に支配されていた。
テッケン財閥によって母親を殺された格闘家の風間仁は、財閥によって開催される世界最大の格闘技トーナメントである「アイアンフィスト・トーナメント」に参加し、財閥の総帥である三島平八へと接近して母親の仇を討つ事を画策する。
しかしトーナメントに出場した事から、仁の思いがけない秘密が明らかになる事となり…
ナムコによる同名のタイトルである格闘ゲーム「鉄拳」を基に映画化した、格闘アクション映画。
以前から何度か『「鉄拳」が映画化される』というウワサは流れておりましたが、ようやく映画化が実現したようですな…
ただ、こんなに映画化まで引っ張った割には、映画の中身のほうは…『うーん?』って感じかなぁ。
まあ、他の『格闘ゲームの映画化作品』である「ストリートファイター」や「デッド・オア・アライブ」も大した出来じゃ無かったので、その辺の作品と同程度って言えば、その程度の出来なんですが…
お話としては、風間仁を主人公をにして、その仇討ちをベースとしたお話って感じですね。
ストーリーに関しては、そもそも「鉄拳」って大層なストーリーがあるゲームでも無いですし、まあ『言わずもがな』って程度ですが、世界観(というか雰囲気)やキャラクターの再現はなかなか良く頑張っていると思います。
ただ、平八が頑張ってあの髪型を再現してるのに一八がゲームのキャラに全然似ていないのは残念な感じ…
あと、キャラにポールとかが居ないのは残念でしたが、サイボーグと宇宙忍者が出てたのはちょっと笑いました。
(でも、流石にクマとかデビルとかは出てきませんでしたが…)
ストーリーに関しても、「鉄拳」って言うと『父親を火山の火口に投げ捨てる』ような『三島一族の骨肉の争い』とか『デビル化』とか、もっと破天荒な印象があるのですが、その辺の要素が薄かったのはいただけないですね。
まあ、これ以上やったら流石に収集が付かなくなるからなんでしょうけど。
格闘シーンがそれほど「鉄拳」っぽく無いのも、ゲームの映画化としてはいま一歩な感じですね、まあ「鉄拳」そのものが技とかにそこまで特徴の無い作品なので、そもそも映画化に向いてたのかと言う疑問もあるのですが…
アクションシーンとしてもそこまで完成度が高い訳でも無いですし、なんというか全体的に単なる『特徴の無いアクション映画』になってしまっている気がしました。
総評としましては、別にそこまで悪い映画じゃ無いのですが、だからといって誉めるような要素もあまりないという、ごく普通の『凡庸なアクション映画』ってのが正直な感想です。
ゲームのファンが観ても別に絶賛できるような要素も無いですし、アクション映画としてもそこまで個性がある訳でも無いので、どうにも中途半端な印象しか受けない作品でしたよ…
まあツマん無い作品って訳でも無いので、ゲームが好きで本作に興味がある人間なら『ものの試し程度に観ておいても損は無いタイトル』だとは思いますので、気になるようでしたら『お好みで』って程度の一本って感じでしょう。