NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ダーク・エントランス」(25点/サスペンス)

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■■■「ダーク・エントランス」■■■
(25点/サスペンス)

 麻薬の売人であるリアンは、ある日の深夜に唐突に何者かに拉致されて連れて来られた地下室で、見知らぬ4人の男性と『命をかけたゲーム』をする事を強制される

 ゲームに負けた彼は『目に見えない怪物』に追いかけられて地下駐車場へと逃げ込むが、その先でジョーと名乗る用務員と出会った彼は、身の安全を確保する為に『ある女性警察官を身代わりとして連れてくること』を要求される。

 彼は警察署へと赴き、その女性警察官へとことのいきさつを話すが話を信じて貰う事が出来ずに…



 堕天使の行う『命がけのゲーム』へと参加させられた罪人たちの運命を描いた、カナダ製のオカルト風味のサスペンス映画。

 『堕天使』とか『命がけのゲーム』とか設定だけ聞くと大層なお話しのように感じますが、中身の方は全然たいした事が無くて、ひと言で言ってしまうと『なんじゃそりゃ?』という感じのお話です。
 設定だけは壮大なんですが、お話の内容の方はとにかく地味で盛り上がらない作品ですな。

 一応、オカルト的なネタとサスペンス的な要素とかを盛り込んだ感じのお話になっているのですが、どうにもいずれのネタも消化し切れておらず全体的にダラダラとした印象。
 設定やら描こうとしている方向性は分からなくは無いんですが、それが本編の面白さには繋がっておらずにとにかく冗長な展開で、序盤はまあ『どんな話なんだろう?』って興味でそこそこ楽しむことが出来るのですが、『ああ、こんな感じの話なのか』ってのを理解した中盤辺りから恐ろしくダレてきます。

 罪人たちが行う『命がけのゲーム』ってのも、単なる『椅子取りゲーム』とか『ビンゴ』とか物凄くどうでも良いようなゲームで、罪人の処刑される方法も画面には映らないイメージ映像状態で、とにかく全体的に全く盛り上がるシーンが全く無いのも辛いところですよ。

 まあ、映像のクオリティとか演出とかのレベルは低く無いので、辛うじて我慢して観れる程度の内容ではあるのですが…

 何と言いますか、マイナーなコミック誌に連載された『絵だけ上手い同人作家の自己満足だけで描いた漫画』を延々と読まされている感じと言うか、20年ぐらい前に製作された『設定だけは壮大だけど内容は地味なOVA』を見せられているような感じで、ラスト付近はホントに退屈で『早送りをしないで観る為』に渾身の意志の力を振り絞る必要がありましたよ。


 総評としましては、全体的な完成度はそれほど低くは無いのですが、どうにもこうにも『退屈な映画』というのが正直な感想です。

 手に負えないほどツマんない訳じゃ無いんですが、観終わった後に『だから何なの?』って言うような感想しか残らない印象で、深夜のTVとかで流し観るには良い作品かもしれませんが、じっくりと腰を据えて観るにはちょっと辛いレベルの作品かなぁ…

 設定とかに惹かれたのであれば観るのを止める事はしませんが、積極的にこの作品をオススメするようなレベルでもありませんので、まあ『何らかの理由で気になっているのであればお好みで…』って感じでしょうか?