■■■「ジェニファーズ・ボディ」■■■
(50点/オカルト)
女子高生のニーディとジェニファーは、共にデビルズ・ケトルという田舎町の高校へと通う幼馴染。
学園のアイドル的美少女であるジェニファーに対して、地味で内気な性格のニーディだったが、昔からの親友として常に2人で行動を共にしていた。
しかしそんなある日、クラブにバンドの演奏を観に行った彼女たちは、そこで何人もの死傷者を出す火災へと巻き込まれる。
なんとか現場から脱出して九死に一生を得た彼女たちだったが、現場で茫然自失となっていたジェニファーはバンドのメンバーによって連れ去られてしまい、その翌日から彼女の態度は豹変し、学園の男たちを無差別に誘惑し虜にしていくようになる。
その頃、町では何者かに学生たちが惨殺されるという連続殺人事件が発生。
ニーディはジェニファーに対して不審なものを感じるようになっていくが…
『小悪魔的美少女』が『本物の悪魔』になってしまうという設定の、オカルトサスペンス映画。
「トランスフォーマー」で有名になったミーガン・フォックスが主演のオカルト映画って事で、いわゆる美少女路線のお色気ホラーって感じの本作ですが…
肝心の中身の方は、ぶっちゃけ『可も不可もなし』って感じの作品ですねぇ。
ヒロインの『小悪魔的美少女』がホントの悪魔になっちゃうという話なんですが、基本設定にちょっと無理がある感じ…
そもそもヒロインが最初から『小悪魔的美少女』という設定なので『悪魔になってお色気むんむんのビッチな性格になった』といっても、『変貌前とたいして変わって無いじゃん』って感じでインパクトが全く無いのが辛いところ。
『もともと地味なヒロインがある日を境に豹変する』とかって設定にした方が、まだしもインパクトがあったと思うのですが…(まあ、それはそれで『どっかで見たような話』になってしまうんですけど)
ストーリーに関しても、どうにも今ひとつな印象。
ダブルヒロインの幼馴染としての関係とかも今ひとつ分かりづらいですし、2人のヒロイン以外のキャラ付けも微妙でお話がどうにも印象に残らない感じ。
中途半端に『青春ドラマ的なストーリー』が付けられているものの、どうでも良さそうな演出の部分に尺が多く取られてて、全体的にテンポが悪いのは困り物です。
いわゆる『美少女がウリの映画』なのでホラーとしての怖さも大した事は無くて、前述のテンポが悪い事も加えて、どうしても中盤でダレてしまう印象があるのが辛いところですねぇ。
お話の組み立てやオチの描き方とかはなかなか面白かったと思うのですが、それらの要素は本編とあまり関係の無い部分なのが何とも残念なところです。
全体的にもうちょっとテンポが良くて2人のヒロインの関係が魅力的に描けてれば、もっと面白い映画になってたと思うんだけどなぁ…
総評としましては、美少女がウリという意外には『コレといった特徴の無い普通に地味なホラー映画』って感じの作品ですね。
ミーガン・フォックスのファンで『美少女がウリ』という部分に期待して見るなら、特に止める事は無いですが、ホントに『可も不可も無いような話』なので純粋にオカルトホラーとして見るには、ちょっと微妙かなぁ…
酷くツマんない訳でもないので、気になっているなら『まあ話のネタ程度』に観ておく分には良い作品かもしれませんので、あまり期待せずにそういうノリで見るならオススメですよ。