NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「スターシップ・ソルジャーズ」(40点/モンスター)

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■■■「スターシップ・ソルジャーズ」■■■
(40点/モンスター)

 宇宙をまたに翔ける運び屋のタイは、ある日、武器の密売容疑で軍によって拘束されてしまう。

 釈放に加えて『今までの犯罪暦を消す事』を条件に、反体制派のレジスタンスに奪われた『軍の荷物』を極秘に奪還するという任務を引き受けさせられる事となった彼らは、首尾よくライジェル4という宇宙港で荷物を発見するが、その荷物の中身とは『コールドスリープ状態の1人の女性』だった。

 荷物を奪った敵から追跡される彼らは、女性と一緒に旅行者にまぎれて客船にて脱出しようとするものの、移動中に敵に襲撃を受けて辺境の謎の惑星へと墜落。

 偶然に発見した廃墟となっていた軍の基地へと非難する事となるが、その惑星は正体不明の巨大な昆虫型のエイリアンが大量に潜む恐るべき場所だった…



 軍の極秘任務を引き受ける事になった運び屋が遭難した惑星で謎の巨大昆虫に襲われるという、モンスターもの風味のSFアクション映画。

 『昆虫っぽい巨大生物』が出てくる事から「スターシップ・トルーパーズ」っぽい邦題が付けられていますが、当然ながら本家とは全く関係の無いお話です。

 内容の方は、なんというか『コテコテなノリのSFアドベンチャー映画』といった感じの作品で、ならず者の主人公が軍から極秘の任務を与えられるんだけど、実はその任務には軍の陰謀や秘密の実験が関わってて云々…って感じの展開。

 この手の映画ではお馴染みの『SCI FI CHANNNEL』によって『TV向け映画』として作られたもののようですが、映像やら特撮やらはTV映画としてはそこそこ頑張っているレベルかな?

 ただ、ストーリーがコテコテというか物凄くご都合主義的で、中学生辺りが妄想をノートに書き連ねたのかと思うような適当っぷり。

 何で軍の未来を左右するような重要な『荷物』を、素性の知れない『運び屋』に監視もつけずに回収させるのかも意味不明ですし、その運び屋が広い宇宙でたまたま遭難した先に軍の秘密基地の廃墟があって、たまたまその基地で研究されてたのが『ヒロインの故郷を滅ぼした秘密兵器』に関係する巨大生物だったりとか、流石に設定に無理がありすぎでしょう。

 しかも、ヒロインは唐突に潜在していた超能力に目覚めて巨大生物と戦っちゃうし…何か『20年ぐらい前のアニメでもここまでご都合主義的な脚本は書かないだろう?』ってぐらいのコテコテっぷり。
 しかも、その要素の全てが90分の尺の中に無理矢理詰め込まれているので、ご都合主義感がハンパ無くて流石にちょっと引いてしまうレベルでしたよ。

 モンスター映画とかスペースオペラ的要素とか色々なネタを詰め込みたかったんだろうけど、尺の長さからして無理がありすぎで、脚本がB級どころかC級程度のノリになってしまっているのは困り者です。

 モンスターや宇宙船のCGとかはかろうじて及第点レベルなんですが、襲撃シーンとかが全体的にアッサリしており、見せ場に乏しいのは予算の都合もあるのでしょうが残念なところ。

 変に『超能力』とかの要素を盛り込まずに、素直にモンスターホラー映画にしておいた方が、まだ楽しめる作品になったんじゃないかと思うんですけどねぇ

 まあ詰め込みすぎな構成のおかげで、作品のテンポは良くて途中で退屈する事が無いのは良い部分とも言えるのですが…


 総評としましては、ぶっちゃけて言ってしまうなら『たいして面白くも無い』ですが『絶望的にツマんない訳でも無い』ので、C級映画ではありますが観れなくは無いレベルの作品って感じでしょう。

 ただTV映画として放映されてたら、何か別のことをしながら『流し見』する程度なら楽しめる映画だと思いますが、お金を出してレンタルした単品でこの映画を楽しめるかと言われるとちょっと辛いレベルかも…

 正直、特にコレといって見るべき要素も無いですし、ネタ映画としてもオススメし辛い作品ですので、よっぽど『SFモンスターものに飢えてる』とかでなければ、普通にスルーしてしまって良い作品ではないかと思います。