■■■「エクリプス/トワイライト・サーガ」■■■
(60点/ラブストーリー)
ヴァンパイアの青年であるエドワードと愛を確かめ合った人間の少女ベラは、彼と共に永遠の時を過ごすために、今までの生活すべてを捨ててヴァンパイアになる事を決意するが、エドワードは彼女の運命を変える事を頑なに拒み続ける。
しかし彼女の幼馴染で吸血鬼のライバルの人狼であるジェイコブは、どうしても彼女の事を諦めきれずに2人の関係に対抗して彼女への愛を告白し、彼女の心は2人の男性の間で揺れ動く事となる。
その頃、エドワードの一族と敵対するヴァンパイアの一族が、街で無差別に人間を襲って仲間を増やし、新生ヴァンパイアの部隊を率いてベラの命を狙う計画を立てているらしい事が判明。
計画を知ったヴァンパイアと人狼たちは、一時的に敵対するのをやめ力を合わせて彼女の身を守ろうとするが…
吸血鬼の青年と人間の少女の禁断の恋を描いた「トワイライト・サーガ」シリーズの3作目に当たる、ホラー風味のファンタジーラブストーリー。
海外で人気のライトノベルの映画化シリーズである「トワイライト~初恋~」、「ニュームーン/トワイライト・サーガ」に続く第3弾という事ですが…
あいかわらずヒロインが『人外限定』のモテモテっぷりで、『ベラ・モテモテサーガ』とでもいうような感じのお話ですな。
(日本のラノベやマンガでも『人外少女に矢鱈とモテモテの主人公』ってのは良く見かけますが、それの女性版という感じか?)
2作目は、ヒロインの『特殊な血』の話が矢鱈と大仰に語られたり、ヒロインが心身耗弱になったりと、ストーリーを膨らませるために物凄くグテグテでダラダラとした微妙な展開になって『大丈夫か、このシリーズ』って感じでしたが…
3作目は良くも悪くも『普通の三角関係ラブストーリーもの』に戻ったような印象で、2作目よりもずっと分かりやすくて面白い内容でした。
3作目では、2作目で登場した『主人公たちと対立するヴァンパイア軍団の残党』が再び姿を現してベラの命を狙って来るのを、主人公たちが人狼たちと協力して迎え撃つ…
といった『対決もの』っぽい雰囲気が漂うような内容で、実際に『ヴァンパイア軍団と人狼軍団との入り乱れてのバトルシーン』なんかも描かれており、エンターテイメント向けとしても観やすくなった感じですね。
ヴァンパイアたちの『超人バトル』的なアクションシーンもなかなか派手で良く出来ておりますし、CGで描かれた人狼たちとの絡みも上手く描かれており、見所としてはなかなかのものと言う感じ…
ただアクションシーンとしては、もうちょっとボリュームがあっても良かったかも?
(まあメインはラブロマンスなので、そちらに過剰に期待するものでも無いんでしょうが…)
また、この期に及んでもヒロインが相変わらず2人の男性の間で妙にふらふらとしており、更に2人の男たちも踏ん切りが悪かったり未練がましかったりと、なんともヤキモキとさせられる部分も多くて、『お前ら、サッサとビシっと決めてしまえよ!!』とか思わずイライラしてしまうのは、自分は恋愛ドラマとかを観るのには向いて無いのかも…
(つか、ビシっと決めたらストーリーが完結してしまいますしね。)
ちなみに本シリーズは以前に『3部作』と聞いていたのですが、3作目ではお話は全く完結しておらず、普通に『4作目に続く』ような終わり方になってました。
原作の小説が4冊目で完結しているらしいので、映画の方も4作目で終わりという感じなのでしょうか?
総評としましては、2作目に比べると相対的なレベルでも良くなってますし、本作の主体的な評価としても『普通に楽しめるレベルのファンタジーロマンスもの』になっていると思います。
展開がやや遅くてちょっとダレる部分はありますが、前作のようなグテグテな感じの要素も無いですし、1~2作目を観ている人なら素直に楽しめる作品になっているんでは無いでしょうか?
ただここまでお話が進んでしまうと、1~2作目を観ていない人にはストーリーがさっぱり分からないと思うので、観るのであれば1作目から観るのが必須という感じではありますね。
(その割に、微妙に『シリーズもの』と分かりづらいタイトルなのは難点ですけど…)
自分は、ここまで観たら『最後まで付き合うつもり』で鑑賞しようと思いますが、なんとなくラストとか『グテグテになって終わりそうな悪い予感がしてしまう』んですが…そもそも来年にはキチンと完結編が公開されるんですかのぅ?
(日本じゃシリーズを重ねるごとにトーンダウンしていっている感じなので、立ち消えになってしまわなければ良いけど…)