NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「メガ・シャークVSクロコザウルス」(25点/モンスター)

イメージ 1

■■■「メガ・シャークVSクロコザウルス」■■■
(25点/モンスター)

 コンゴ民主共和国のダイヤモンド鉱山で、地下型突如として出現した巨大なワニに村人が惨殺される事件が発生。

 同時刻の大西洋上、アメリカ海軍の戦艦・ギブソン号が、かつてジャイアント・オクトパスに倒されたはずの巨大ザメの襲撃を受けて撃沈。

 巨大ザメの襲撃によって恋人を失ったサメの専門家であるテリーは、巨大ザメへの復讐を決意する。

 一方、コンゴで巨大ワニの捕獲に成功したクロコダイルハンターであるナイジェルは貨物船で巨大ワニを搬送しようとするが、大西洋上で巨大ザメの襲撃を受け海上で巨大ワニを逃がしてしまう。

 大西洋上に巨大な2匹の怪物が放たれた事を知ったアメリカ海軍は、怪物たちを1か所に集めて倒そうと討伐作戦を作戦を開始するが…



 大西洋で発見された巨大ザメとアフリカで発見された巨大ワニが死闘を繰り広げるという、モンスターパニック映画。

 同じASYLUMの製作による「メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス」の正式な続編に当たるタイトルのようですが、まあぶっちゃけて言ってしまうと『CG使い回し』を狙った低予算映画ですね。

>映画感想:メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス
http://blogs.yahoo.co.jp/uei_nanigashi/62551131.html

 肝心のお話の方は、いやはや何と言いますか『微妙にも程がある』ってぐらいに微妙な出来の作品です。

 前作の「メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス」は、荒削りながらもそれなりに見所のある映画だったのですが、本作の方は何が酷いって主にシナリオが酷い。

 『小学生にでも書かせたのか?』ってぐらいに中身の無い内容で、色々と理由をつけて大西洋~マイアミ~パナマ運河~ハワイという風に怪物たちが転戦していくのですが、一言で言ってしまうと『怪物が大暴れして手が付けられません』という単にそれだけのお話です。

 怪物たちがあちこちの街を襲撃する様子を描いて『スケールのデカいパニックを描きたい』ってのは分かるのですが、どうにも詰め込みすぎな印象で、一つ一つのシーンがアッサリしすぎで『今のパニックシーンって意味があったのかよ!?』とツッコミを入れたくなるようなシーンもちらほら…
 更にCGも矢鱈とショボくて、街が破壊されるシーンとかも『普通の日常風景に無理矢理パニックシーンを合成してるだけ』なのがまる分かりなのが辛い。

 怪物は前作にも増してパワーアップしている印象で、尾びれで叩くだけで戦艦を撃沈したり潜水艦を飲み込んだりと無茶苦茶な大暴れっぷりを見せてくれるのは楽しいのですが、前述のとおり各シーンのカットが短い事もあってどうにも盛り上がりに欠けます。

 正直、ここまで無理矢理『スケールのデカい要素』を欲張って詰め込もうとせずに、もうちょっと腰を据えて『怪物退治』を描いた方が良かった気が…

 怪物の縮尺もシーンによって適当で、前のシーンで100m以上あった怪物が次のシーンでは数10m程度にしか見えなくて『お前、さっきのシーンより明らかに縮んでるよな?』とツッコミを入れたくなる部分もしばしば…

 巨大ザメと巨大ワニの対決シーンも『グルグル回りながら噛み付き合ってるだけ』でどうにも盛り上がりに欠けますし、ラストの怪物退治の仕方もやっつけ感が漂う感じの展開(『核弾頭を飲み込んだ』って設定要らないじゃん…っていうか怪物がハワイに行かなかったらどうやって倒すつもりだったんだよ?)ですし…
 全体的に『なんだかなぁ…』って感じる部分が多い作品でした。


 総評としましては、色んな部分で『もうちょっと何とかならんかったのか?』とツッコミを入れたくなるような作品ですな。

 狙ってる方向性や素材は悪くない(CGの素材は低品質だけど…)作品なので、シナリオなり描きたいシーンなりをもう少し練りこんで(絞り込んで)作ればそこそこ観れる作品になってたと思うんですけどねぇ。
 前作も微妙な出来ではありましたが本作は『輪をかけて微妙になっている印象』なので、前作を見て『淡い期待』を抱いているとしたら『かなりガッカリさせられる出来の作品』では無いかと…

 まあストーリーもへったくれも無いようなお話ですし、頭をからっぽにして怪物の暴れる姿を楽しむ分にはそれなりに楽しめると思いますので、重めの作品の合間の息抜きに観る程度には良い一本かも?

 ツッコミどころは『ガトリング砲の如くツッコミを連発できるぐらい満載』ですので、ネタ映画として観てみるのも一興かもしれませんよ。