NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会」(50点/サスペンス)

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■■■「パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会」■■■
(50点/サスペンス)

 銀行強盗を犯して警察から指名手配されたジョンは、身を隠すためにハリウッドの豪邸に住むウォーウィックという男性の家に、家人の友人だと嘘をついて潜り込む事に成功する。

 しかし、家主が友人たちを迎えるディナーの準備をしている最中に、ラジオのニュースでジョンが銀行強盗である事がバレてしまった事から、彼は家主を脅して居座ろうとするが、逆に家主に薬物の入ったワインを飲まされて意識を失ってしまい…



 銀行強盗の男の逃げ込んだ先が頭のちょっとおかしな家人の住む豪邸だった…という設定の、シチュエーションスリラー風味のサイコサスペンス映画。

 何でも「ソウ」シリーズのプロデューサーが製作したという事ですが、なんと言いますか『なんじゃコリャ?』としか言いようが無いような作品ですな…

 最初は『銀行強盗が家主を騙して家に上がりこむ』というサスペンスと思わせておいて、『実は家主がアレな人間で逆に監禁されてしまい…』という展開のいわゆるシチュエーションスリラータイプの作品なのですが、それだけではお話が終わらずに終盤から唐突に銀行強盗の真犯人を探すクライムサスペンスへと展開。

 二転三転するストーリー展開は確かに『良く考えたなぁ』とは思いますし、『よく、このストーリーを90分にまとめたなぁ』とは感心させられるのですが、それが面白いかどうかは別問題。

 ハッキリ言ってお話がゴチャゴチャしすぎですし、終盤の急展開のお陰で逆に『序盤のサイコサスペンスっぽい盛り上がりは何だったんだよ?』とツッコミを入れたくなることウケアイ。

 確かに『意表をついた展開』ではありましたが、別にそれが本作の面白さに寄与しているとも思えないですし、ストーリーがあまりにも『不自然なつながり方』をする為に物凄くご都合主義的な印象が強くなってしまい、観てて何だか違和感を感じましたよ…

 正直言って『序盤と終盤の展開を組み合わせる意味は無かったんじゃ無いか?』としか言いようがありません。

 別に序盤のシチュエーションスリラーっぽい展開のまま、話を膨らませるだけでも面白かった思うんだけどなぁ…

 中盤まではそこそこ面白いですし十分に『先の読めない展開』で楽しめる作品なのに、終盤でのあまりの『超展開』のお陰でキ●ガイ家主(ホスト)の行動原理がサッパリ分からなくなってしまい、逆に中身の薄い作品になってしまっている気がしますよ。

 スタッフは、余程『観客の意表をつく展開』をやってみたかったんだろうけど、ここまで無理矢理に急展開を詰め込まれると流石にちょっと付いていけないというか…


 総評としましては、矢鱈と酷評してるようなレビューになってしまいましたが、別にそこまで『ツマんない』って訳では無くて、むしろ『なんとも釈然としない作品』って言うのが正直なところです。

 お話は『良く出来てると言えば良く出来ている』んですけど、どうにも腑に落ちない部分があるというか『どうしてこうなった!?』という感じの一本ですな。

 まあ『意外性』という一点においては、確かに『凄く意外性のある作品』ではあるので、とにかく『意表をついた展開』のサスペンス映画が好きならばオススメ出来る作品ではないかと思いますよ。