（５５点／オカルト）
外出中に『何者かに自宅をメチャクチャに荒らされる』という被害にあったレイの一家は、さらなる被害を防ぐ目的で家のあちこちに６台の防犯カメラをセットする。
しかし防犯カメラを設置して以降、家のあちこちで勝手にドア開いたり物が動いたりという奇妙な現象が起こり始める。
怪現象に不安を感じた彼らは防犯カメラの映像を確認し原因を突き止めようとするが、その奇妙な現象が誰も居ない場所で起こっていること知り…
郊外の邸宅で暮らすとある一家が『正体不明の怪現象』に襲われる様子を記録した防犯カメラとホームビデオの映像…という設定のオカルトホラー映画。
『超常現象を記録したホームビデオの映像』という設定で作られた低予算映画である「パラノーマル・アクティビティ」の続編に当たる作品。
まあ続編といっても当然ながら前作と何らかの繋がりがある訳では無くて、同じような設定で２匹目のドジョウを狙った作品な訳ですが、一応『実録映像』っぽいネタで引っ張ってた前作に比べて、良い意味でも悪い意味でもフィクション（作り物）っぽさが増している内容ですね。
（ろくいちさんの指摘によると、前作とのストーリーの繋がりがあるようです。
前作のヒロインが本作で重要な役を果たすキャラと登場しており、時系列的に繋がりがあって、前作の謎を保管する内容だとか…
確かに言われてみれば、あのキャラは前作のヒロインと同じ人だったかも？）
『何だか良くわからない超常現象』という設定でお話にそれなりのリアリティがあった前作と比べて、本作では超常現象を起こす『何者か』の存在が割とハッキリと示唆されていたり、ストーリー展開がキチンとしててシッカリとオチまで準備されていたりと『リアルさ』は無くなった印象。
ただ、それが一概に悪い事なのかと言うとそうでもなくて、お話そのものは面白くなっていますし、展開的に前作よりパワーダウンしたら続編として評価が低くなってしまいそうですし、こういう構成なのは止む無しかと…
また、１台のホームビデオで撮影されていた前作に比べて、本作ではカメラの台数も『防犯カメラ６台＋ハンディカメラ１台』とパワーアップしており状況やストーリーは把握しやすくなったのですが、時折『明らかに狙ってるだろ！（笑）』というようなアングルやシーンがあったりするのはご愛嬌といった感じ。
ただお話の構成に関して、割と序盤で『ラストの展開』が思いっきりネタバレされてしまっているので、どうしても中盤がダレがちになってしまうのは難点かなぁ？
前作は設定上『ある程度の先が読める構成』なのは仕方ないにせよ、本作は序盤でオチをネタバラシする必要はあまり無かったと思うんだけど、どうしてこんな構成にしたんだろう？
ラストの衝撃度や不気味さも前作の方が明らかに上ですし、今回の『オチの部分』はちょっと不満の残る内容かも…
総評としましては、実録風のオカルトホラー映画としては『まあそれなりに良く出来ている作品』って感じで、前作の発売後に各社で作られた『「パラノーマル・アクティビティ」のパクリ映画』に比べると、流石に大半の作品よりも完成度が高くて面白いかな？
ただ、ぶっちゃけて言ってしまうと『前作とあんまり変わらんなぁ…』ってのも正直な感想で、こういったジャンルが好きな人でも無ければ、前作を見た人が敢えて本作も観る必要があるかと言われると悩ましいところですな。
まあ、先述のとおり『実録系のオカルトホラーもの』としてはそこそこ面白い部類に入るので、そういったネタが好きな人ならばチェックしておいても損は無い作品だと言えるのではないでしょうか？
