NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「アーバン・エクスプローラー」(40点/サスペンス)

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■■■「アーバン・エクスプローラー」■■■
(40点/サスペンス)

 ドイツに住むミッキーらの4人のアメリカ人の学生たちはダンテと名乗る案内人とともに、ベルリンの地下に無数に広がっていると言われている戦後に放棄された『地下バンカー(防空壕)』への探検に向かう。

 廃墟と化したバンカーの奥深くへ侵入した彼らだったが思わぬ事故によってガイドが重傷を負ってしまった事から、仲間の2人が地上へと救助を呼びに向かい残る2人がガイドの手当てをするために地下に残る事となる。

 しかし、地下で仲間を待つうちに現れたホームレス風の男性に救助された2人は、怪我を治療するために男性の隠れ家と思しき場所へと案内されるが、やがてその男性の態度に不審なものを感じるようになり…



 ドイツに現存する巨大な『地下トンネル群』に侵入した若者たちが頭のおかしい老人に襲われるという、サスペンスホラー映画。

 ドイツで実際に行われているという『廃墟となった地下トンネル』を巡るツアーを題材とした作品で、いわゆる地下トンネル版のサバイバルホラーですが、正直言ってそういったロケーション以外は『コレといった特徴の無い作品』です。

 お話の流れとしては、序盤の『廃墟と化した地下トンネルを探検するパート』と中盤以降のキチガイに追い掛け回されるパート』に分かれる感じなのですが…

 序盤の地下トンネルを巡るパートは、『実際にこんなものがベルリンの地下に広がってるのか?』と考えるとロマンがあるというか、映像の雰囲気も良くて『廃墟好き』にはなかなか嬉しい感じ。

 ただサスペンス的な要素も殆ど無くて『淡々と廃墟の中を進んでいくだけ』なので、緊張感も無く盛り上がりに欠けるのは辛いところ。

 殺人鬼が登場する後半の展開に関しても、いまいち盛り上がる要素が無くて見所が乏しいですし、殺人鬼も『執念深さ』は怖いですがそれ以外の部分の特徴がなく、狂気のようなものもあまり感じられなくて正直言って微妙。

 序盤で別れた2人のお姉ちゃんの設定も殆ど活かされずに無駄になってる感じだし、主人公も矢鱈と詰めが甘くて勝手にピンチに陥っている感じですし、全体的にどうにも中途半端な印象が強いんですよね。

 もうちょっと心理的に追い詰められるような描写か、ゴア的な見せ場のような物があれば盛り上がったと思うのですが、なんというか印象に残らない作品でしたよ。


 総評としましては、取り立てて悪い部分がある訳でも無いのですが逆にコレといった特徴も無い『凡作のサスペンスホラー映画』って感じです。

 作品的には及第点レベルだと思うのですがオススメする程のポイントには満たない感じなので、同じような『地下街探索もの』の中から敢えて本作をプッシュする要素は乏しいかなぁ?

 ただ『映像的な雰囲気』は良い感じで、『地下トンネル好き』や『廃墟好き』であれはなかなか楽しめる作品かもしれませんので、そういう雰囲気のある映画が好きであればチェックしておいても良い一本かもしれませんよ。