NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「デモンクエスト」(35点/アクション)

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■■■「デモンクエスト」■■■
(35点/アクション)

 11世紀末のヨーロッパ。
 激しい戦いの末に、エルサレムでキリストの聖遺物である『十字架の欠片』を手に入れた十字軍の騎士・グレゴリーは、遺物をローマへと持ち帰る為に船旅へと出航するが、航海の途中で不気味な現象が相次ぎ、遂には船が嵐へと巻き込まれ船が難破して多くの仲間を失ってしまう。

 仕方なく陸路でローマを目指すこととなった彼らは、難破した先の土地で盗賊に襲われていた巡礼者の一団を助け彼らと共に旅をする事となるが、その後も『悪魔の仕業』だとしか考えられないような異様な事態が相次いで発生。

 徐々に仲間を失い消耗していく彼らは、やがて聖遺物に秘められた『恐るべき秘密』を知る事となるのだった…



 キリストが磔刑にされた『十字架の欠片』を巡っての巨大なデーモンと騎士団の戦いを描いた、ファンタジーアクション映画。

 予告編を見た感じ結構派手で面白そうに見えたのでレンタルしてみたのですが、むしろ予想以上に地味で物足りない映画でした。

 お話としては、十字軍の騎士がキリストの十字架の欠片を見つけるんだけど、持ち帰ろうとしたらそれには『悪魔を呼び寄せる呪い』がかかっており…といった感じのストーリーなんですが…

 なんというか、この『悪魔の呪い』が地味なんですよ。

 序盤は特に、飲み水が勝手に塩水になってたり食べ物が勝手に腐ってたり、鳥の群れが死骸になって降って来たりと、見た目にも面白味が無いものばかりでどうにも盛り上がらない。

 中盤になると、悪魔に取り憑かれた人間がゾンビみたいになって襲い掛かってきたりもするんですが、ソレもまあ低予算なのでそこまで迫力がある訳でもなく正直言ってちょっと微妙。

 もっと、パッケージに描かれている『グレーターデーモン』みたいな化け物とバンバン対決するのかと思いきや、怪物が本格的に登場するのは中盤の5分ぐらいとラストの10分ぐらいのみで、出番も少なく非常に残念なレベル。

 ストーリーに関しても、主人公が自らの『信仰』と『十字軍としての活動』とに疑問を持つような描写があるものの、特にそれが掘り下げられたりストーリーに活かされる訳でもなく、どうにもこうにも中途半端。

 ラストのデーモンとの対決もそこまで盛り上がらずに、オチも『なんじゃそりゃ?』って感じの唐突でアッサリとした結末で肩透かしな印象で、どうにも盛り上がらない。

 まあ、全体的にお話の展開が早くて作品としてのテンポは良く、アクションシーンなんかもそこそこにあるので『絶望的にツマんない映画』って訳でも無いのですが、キリストの遺物という『大袈裟な設定』を活かしきって居ない事や低予算故の内容の地味さからなんとも物足りなさの残る作品でしたよ。


 総評としましては、全体的にそこまで悪くは無いのですが『どうにも地味で盛り上がりに欠ける映画』って感じの作品ですね。

 いかにも『低予算のアクション映画』って感じの内容なので、他に観たいアクション映画があるならば『敢えて本作を観る程の価値があるか?』と言われると微妙なところ。

 まあ、まんまWizardryに出てくる『グレーターデーモン』風の怪物をCGで見てみたいってのであれば試しに観てみても良いかもしれませんが、この怪物も出番が少ないのが難点かなぁ?
 何か一つでも見所があるとか、全体的に『もうちょっとどうにかならんかったもんか?』ってのが正直なところですよ。