喋ることが出来ないという障害を持ち小学校の図書館で働くキリコは、ある日、歳の離れた腹違いの弟である大悟がウサギを殺すのを目撃する。
彼の行動は『怪我を負い死に瀕していたウサギを楽にするため』の優しさから取られた行動であったが、周囲の子供たちからは理解されずに後ろ指を刺されるようになり、やがて学校へと登校しない不登校児になってしまう。
弟の心配をするキリコはなんとかして彼の心の傷を癒そうとするが、そんな折、ウサギの着ぐるみを着た謎の人物が大悟の夢へと毎夜のように現れるようになり、彼はその姿に恐怖を訴えるようになっていく…
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劇場にて「ラビット・ホラー３Ｄ」を観てまいりました。
本作は「呪怨」シリーズの清水崇監督の新作という事なのですが、同監督の前作に当たる
「戦慄迷宮３Ｄ」がちっとも面白く無かったので、ぶっちゃけ今回は全く期待せずに
『一応はチェックしておこうか…』という程度のつもりで観に行ったのですが…
「戦慄迷宮３Ｄ」がちっとも面白く無かったので、ぶっちゃけ今回は全く期待せずに
『一応はチェックしておこうか…』という程度のつもりで観に行ったのですが…
良い意味で予想を裏切る出来のシッカリと作られた作品で、なかなかどうして普通にオカルトサスペンス映画として面白かったです。
ちなみに自分は本作に関しては事前情報とか全く知らずに劇場に観に行ったのですが、この映画って前作に当たる「戦慄迷宮３Ｄ」とクロスオーバーするような設定のお話だったのですね。
「戦慄迷宮３Ｄ」は『バーチャルアトラクション』的なノリを狙って３Ｄにしたのは分かったのですが、本作は『何でこんな作品を３Ｄ映画にするんだろう？』と疑問に感じていたのですが、前作からの繋がりという意味で３Ｄ映画として製作されたのであれば、その方針は納得できましたよ。
でも、やっぱり純粋に映画として評価すると『３Ｄ映画にする意味は全く無かった』と思いますけどね。（笑）
お話の内容としては、今までの清水監督の作品の中でも特にサスペンス色が強い感じの作品といった風味の一本ですね。
清水監督のホラーは、割と登場人物の背景とかがシッカリと作られている作品が多くて、基本的にサスペンス色が強い内容のものが多いですが、その中でも本作は特にサスペンス寄りの要素が強い印象です。
お話的に、冒頭のシーンが妙に説明的で『淡々と状況を聞かされてる』ような感覚が強く、ちょっと退屈な印象を受けるのですが、実はその辺りの構成が終盤の展開の伏線になっているという構成はなかなか上手いと思いました。
といっても、やはり『退屈な構成』だというのには違いないので、もうちょっと序盤に見せ場が欲しかったかな？
といっても、やはり『退屈な構成』だというのには違いないので、もうちょっと序盤に見せ場が欲しかったかな？
中盤以降の展開は、序盤の伏線を一気に回収する感じで『ああ、そうきたか！！』と得心させられるような展開が多くて、ストーリーの組み立てとしては非常に面白いと思います。
ただお話としては面白いものの、清水監督の得意とする『怖すぎる絵面』のシーンが殆ど無くて、全体的に『映像的なインパクト』が非常に弱いのは残念なところ。
実際に映像的なインパクトが少ない事もあってか、全体的に盛り上がる部分が少なく『小粒な印象』を強く受けてしまったのは残念なところですね。
また、「戦慄迷宮３Ｄ」を観ている人ならニヤりと出来るような演出を仕込んでくれるのは面白いとは思うのですが、逆に前作を観ている人間であればラストで『オチが読めてしまう』のが残念な部分でもあったので、最後はもう一捻り欲しかったかなぁ…
あと終盤の展開もちょっとクドい感じを受けたので、終盤はもうちょっとイキオイのある展開でも良かったかも？
とまれ総評としましては、Ｊホラーとしては普通に面白い『佳作レベルのオカルトサスペンス映画』だと思います。
清水監督の恐怖演出も好きだけど、特に同監督のサスペンス的な『ストーリーテリング』の部分が好きな人であれば、とりあえず観ておいて損は無い一本だと言えるでしょう。
劇場用作品として観るには小粒感があるので『ビデオでも十分なレベル』だとは思いますが、気になる人はチェックしておいて良い作品だと思いますよ。
ちなみに前作の「戦慄迷宮３Ｄ」を観ているとより楽しめるとは思いますが、前作がかなりアレな出来なので、ぶっちゃけ観ておかなくても困らないかなぁ…
逆に「戦慄迷宮３Ｄ」を観てガッカリした人は、是非ともコチラを観て口直しをする事をオススメしますよ。（笑）
逆に「戦慄迷宮３Ｄ」を観てガッカリした人は、是非ともコチラを観て口直しをする事をオススメしますよ。（笑）
