NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ファイナル・デッドパーティー」(35点/モンスター)

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■■■「ファイナル・デッドパーティー」■■■
(35点/モンスター)

 ニューオーリンズの町に住むアンジェラは、ハロウィンの夜に『85年前に館の主が黒魔術の儀式を行ったせいで惨劇があった』とウワサされる『呪いの館』でハロウィンパーティを開催する。

 しかし、パーティの盛り上がっている最中に警察のガサ入れが入り、急遽パーティはお開きに…
 彼女たちは6人の友人たちと一緒に館の片づけをするために深夜の館に残る事となってしまう。

 しかし館を探索するうちに、地下室で奇妙な隠し部屋の扉を発見した彼女たちは、部屋の中に6体の死体が隠されているのを発見。

 この遺体こそが85年前の『黒魔術の儀式』の惨劇のものだと確信するが、その恐るべき呪いは彼らの身にも降りかかりつつあったのだった…



 ハロウィンパーティの夜に『呪いの館』を訪れた若者たちが悪魔の化身と化した怪物たちに襲われるという、オカルト風味のモンスターホラー映画。

 「ファイナルデッド~」というタイトルこそ付いていますが、なかばお約束の如く「ファイナルデッド~」シリーズとは何の関係も無い作品です。

 ただ、これまたシリーズとは全く関係のない「ファイナルデッド・オペレーション」という映画を撮った監督さんの新作という事で、勝手に『なんちゃって続編』を名乗っておいて更にそのタイトルの続編とか…もはや『何がなんなんだか…』って感じの作品ですな。

 ただ「ファイナルデッド~」シリーズとは全く関係はないのですが、実は本作は88年に作られた「悪霊たちの館/呪われたハロウィン・パーティー」という作品のリメイクだそうで、オリジナルの作品自体はアメリカでそこそこヒットしたB級ホラーのようですが、残念ながら私は観た事が無いためオリジナルとの違いはちょっと分かりません。
 というか元ネタがあるのなら、そっちのタイトルを付ければ良いのに…

 お話の内容としては、呪いの館版「デモンズ」とでも言うような感じのお話で、『悪魔の化身』に噛まれた人間が次々に『悪魔の化身』になっていくという感染型のゾンビ風味のモンスター映画って感じですね。

 この『悪魔の化身』のアクションが矢鱈と派手で単なるゾンビみたいな感じではなく、壁を飛び回ったり天井に張り付いたり触手を伸ばして絡め取ったりと、様々なアクションを繰り出してくれるのは観てて面白いです。

 ただ主人公たちが特に身体の能力が高い訳でもなく好戦的でも無いので、アクションの見せ場がそこまで多くないのは残念なところ。
 あと、深夜の館の中という事で画面もゴチャゴチャしすぎてて、全体的にちょっと分かりづらいのは辛い部分ですね。

 ストーリーは一応はキチンとした設定はあるのですが、『ふーん、そうなんだ』としか言いようが無い程度のお話。
 謎解きも唐突で説明的なので『一応、キチンと設定は作ってあります』程度のものだと考えておけば良いかと…

 むしろ矢鱈と下品でグロい演出とか、スピーディーなアクションと展開とかをイキオイだけで楽しむ映画と言った感じですかね?

 ただイキオイはあるのですが、全体的にお話が平板でどうにも盛り上がりに欠ける感じで、テンポは良いはずなのにダラダラとした印象を受けてしまうのは残念なところですねぇ。

 もうちょっと全体的にメリハリを付けて、ラスト以外での『見せ場』がハッキリしてた方が良かったかも…


 総評としましては、ある意味で『凄くB級っぽい作品』なのですが、悪い意味で『凡百なB級ホラー』という感じの映画ですねぇ。

 『お色気シーン』とか『下品で派手な演出』とか『テンポの良い展開』とかは兼ね備えているのですが、要素が入っているだけで『あまり上手く噛み合ってない』ような印象。

 正直に言って微妙な作品ではありますが、暇つぶしに観る分にはこれぐらい内容が無くてもそこそこ楽しめるとは思いますので、無駄にイキオイのあるモンスターホラー映画を求めているのであれば、秋の夜長にチェックしてみても良いかもしれません。