NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「マンドレイク 人喰い植物のえじき」(60点/モンスター)

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■■■「マンドレイク 人喰い植物のえじき」■■■
(60点/モンスター)

 南米のジャングルで『スペインの征服者の短剣』を探すという探検隊に加わる事となった人類学者のフェリシアは、隊長のマッコールらとともに現地人から得た情報を元にジャングルの奥地へと訪れる。

 果たして彼らは滅亡したとされるヤンバリ族の墓所を発見し、石棺の中に隠された伝説の短剣を発見するが、死体から短剣を引き抜いて持ち帰ろうとしたところ原住民らしき集団が彼らを襲撃。

 彼らが引き抜いた短剣は、原住民たちが恐れる『森の守り神』が暴れだすのを抑えるための封印だったのだ。
 やがて、命からがら逃亡する彼らの前に巨大な植物の根のような怪物が姿を現し…



 南米のジャングルの奥地で巨大な人食い植物や未開の原住民に探検隊が襲われるという、モンスターパニック映画。

 『人喰い植物のえじき』なんて物凄くいかがわしい感じのサブタイトルが付いていますが、実際におおよそタイトルどおりのお話ですね。

 「マンドレイク」というと、いわゆる魔法植物として有名なマンドラゴラの別名な訳ですが、そのまんま巨大な人型をした植物の怪物が出現するモンスターホラー映画で、本作の怪物のイメージ的にはマンドレイクというよりも指輪物語とかに登場する『エント』とかのイメージに近い感じかも?

 お話の流れとしては『探検隊が不用意に墓所をあばいたせいで、原住民が封印していた恐るべき怪物が復活して人々を襲う』というような展開なのですが、怪物だけではなくて原住民も襲撃をかけてくるので、どちらかというと怪物よりも原住民と争っているシーンが長いような印象。

 怪物はCGで製作されておりデザインもなかなか不気味な感じで迫力があるのですが、上記のような流れのせいでいかんせん出番が少なくて見せ場が殆ど無いんですよね。

 怪物の『蔦だけ』とかで出現するシーンはそこそこ多いのですが、CGをふんだんに使った怪物を動かすほどの予算が無かったのですかねぇ?
 せっかく良い感じのモンスターなのに、出番が意外と少ないのは惜しいです。

 お話の流れはテンポも良くて割と面白いのですが、登場人物が無駄に多すぎて主人公たちの影が薄かったり、悪役的な存在の主人公たちの雇い主である大富豪がパッとしない印象だったりと、全体的にキャラの立て方に弱さを感じるのは勿体ないですね。

 ラストの展開も『えっ、そんなんで良いの?』というようなアッサリした終わり方でしたし…

 『モンスターのデザイン』やら『ジャングルの不気味な雰囲気』やら見るべきき部分は割とあるのに『パンチに欠ける』と言うか、どうにもあと一歩のインパクトの弱さを感じる作品でしたよ。


 総評としましては、低予算の割には『そこそこ良く出来たモンスターホラー映画』では無いかと思います。

 不満点も少なくないですが全体的に割と見れるレベルには仕上がってますし、怪物のデザインとか見るべき要素もそれなりにはある感じ。

 ただ『本作ならでは』という程にプッシュするような要素も無いので、強くオススメするレベルの作品でもありませんが、『モンスター映画が大好きで、それなりの出来の新作はチェックしておきたい』というような人であれば、とりあえず観ておいても損は無いタイトルだとは思いますよ。