NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「悪霊の餌食 ブラッディ・アイランド」(35点/オカルト)

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■■■「悪霊の餌食 ブラッディ・アイランド」■■■
(35点/オカルト)

 女子大生のアリーは『過去を清算する』と言って行方をくらませた新聞記者の父の行方を追ううちに、父が「仕立屋殺人事件」という過去に起こった連続殺人事件を追っていた事を知る。

 その手がかりが「サンズ」という小さな島にある事を知った彼女は、手がかりを求めて友人たちと共にその島を訪れるが、その場所は「仕立屋殺人事件」の犯人として無実の罪によって惨殺された女霊媒師の呪いのこもった恐るべき場所だった…



 無実の罪で殺された霊媒師の亡霊が島を訪れた人々を襲うという、オカルトホラー映画。

 昨年に「悪霊の餌食」という邦題で発売されたオーストラリア製のオカルトホラーがあり、なんとなくその映画の続編っぽいタイトルが付けられているのですが、実際のところは何の関係もない全く別のお話ですね。

 じゃあ何で似たようなタイトルが付けられてるのかと言うと、単に登場する『女の悪霊』の見た目が似ているから…とまあそれだけの理由のようです。
 いや勝手に続編っぽいタイトルにするのは良いのですが、そもそも前作がそんなにヒットした訳でも無いのに、こんなマイナーな作品の『なんちゃって続編』を作っても果たして意味があるのかと…

 お話の内容は、『連続殺人鬼の無実の罪を着せられて殺害された霊媒師の亡霊が、島を訪れた若者たちを襲う』って感じのお話と、『過去の連続殺人の真犯人を追う』って感じのお話の二面的に展開していくのですが、とにかくコレが分かりづらい。

 一応、設定はしっかりと作られているようなのですが、2つのストーリーの展開の繋がりが今ひとつ弱いうえに説明不足な部分もあって、終盤までは何が起こっているのやら訳ワカメな状態です。

 ただでさえメインのストーリーが分かり辛いのに、若者同士の人間ドラマみたいなのも無理やり描こうとしているため、余計に話がこんがらがって尺が足りなくなっている印象で、ぶっちゃけ『若者たちが島に訪れて悪霊に襲われる』という設定は本当に必要だったのかと…
 普通に『無実の罪で殺された霊媒師の亡霊が復讐するサスペンスホラー』で良かったんじゃないの?

 更に加えて、お話の後半部分がひたすら深夜の暗い森の中で展開していくので、絵的にも何が起こってるのやらサッパリ分からないというオマケ付き。

 お話が面白いとか面白くないとか以前の問題として、この映画の監督はもう少し『分かりやすく作品を作る』という努力をした方が良いと思います。

 設定とかビジュアルとかはそれなりに見るべき部分もあるのですが、とにかくストーリーが分かり辛い上に、登場人物の心理描写も矢鱈と唐突すぎて(特にオチの展開はホントに意味が分からなかった)どうにも見てて辛かったですよ。

 まあ分かりやすく作られてたからといって、そこまで面白い作品になったかというと、そういう訳でもないと思いますけどね。(笑)


 総評としましては、面白いとか面白くないとか以前の問題として『何がなんだかいまひとつ良くわからないお話』といった感じの映画ですね。

 特にコレという程にプッシュできるような部分も無いですし、お話も難解な割にたいして内容のない話なので、ぶっちゃけあんまりオススメできるような作品では無いかなぁ?

 まあ、どうしても観てみたいというのであれば特に止める程に酷い出来では無いのですが、そうでなければスルーしてしまっても問題のない一本じゃないかと思いますよ。