NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「シャーク・アタック!!」(30点/モンスター)

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■■■「シャーク・アタック!!」■■■
(30点/モンスター)

 カリフォルニア沖で海上の石油プラットフォームが、海底地震によって壊滅するという事故が発生。
 事故の内容に不信感を抱いた海洋調査員のキャスリンは独自に調査を開始するが、事故の唯一の生存者から『海底から巨大なサメが現れた』という奇妙な証言を聞かされ、事故の現場を調査中に恐ろしく巨大なサメを目撃した彼女は、地震で発生した海底の亀裂から太古の怪物である『スーパー・シャーク』が蘇った事を知る。

 その頃、原子力潜水艦が突如として行方不明になるという事件を調査していたアメリカ海軍は、現場付近でスーパー・シャークの姿を目撃。

 スーパー・シャークが海岸へと上陸し海水浴客を襲い始めたことから、それを迎え撃つために軍隊を派遣するが…



 海上石油プラントの掘削が原因で海底から太古の『スーパー・シャーク』が蘇り人々を襲うという、モンスターパニック映画。

 なんと言うか、色んな意味で『なんじゃコリャ』と言いたくなるような映画です。
 とにかくストーリーやら設定やらにツッコミどころが満載なんだけど、これまたお話自体が微妙すぎて感想も書きにくい事と言ったら…

 まず、お話の序盤で『いかにも主人公っぽいライフセイバーの女性』が出てきて、最初の20分ぐらいかけてラブロマンスっぽい展開が描かれるのですが、この女性(と恋人)はその直後に速攻でサメに食われて死んでしまいます。

 その後、何かこのキャラに関してフォローがあるのかと思いきや何のフォローも無しで、その後はサメと海洋生物学者の対決っぽいお話に展開していくのですが…
 いやいや、この最初の20分の展開って全く要らないよね?

 また登場するサメはメガロドンっぽい感じの生物で全長が15mぐらいなんですが、この程度のサメに襲われたぐらいで石油プラントや原子力潜水艦は破壊されないだろ…ってレベルで流石に無理がありすぎ。(というか、最初のプラントを破壊してるシーンでは30mぐらいあるように見えるし…)

 サメも単にデカいだけではなく『陸上に乗り上げてピョンピョンと飛び跳ねながら人間を襲う』という特技を持っているんですが、そんな特技がある割には襲撃シーンが思いっきりショボくて、数人の犠牲者が散発的に襲われる程度で全く見せ場がありません。

 アメリカ軍も『原子力潜水艦が破壊される』とかって大きな被害が出てる筈なのに、何故か対策に派兵されてくるのは数名の歩兵のみという適当っぷりだし、いやいや(撮影の)予算が無いのは分かるんだけど、流石にそこはもうちょっと気合を入れないと不自然だろう?

 お話のテンポも微妙(というか『本編と全く関係のないライフセイバーの話』が冒頭にある時点でテンポとか以前におかしいんだけど…)だし、ぶっちゃけショボいばっかりで殆ど見所の無い映画なのですが…

 そんな本作の唯一の見せ場は、米軍がスーパー・シャーク用の秘密兵器として投入する『4本足で歩く多脚戦車』が戦うシーンで、この戦車がアナクロなデザインなんですが動きが妙に可愛くて、襲ってくる巨大ザメをキックで撃退したりとか芸が細かくて、ちょっと笑わせてくれます。

 ただ戦車自体の出番が殆ど無くて、ロクに活躍もしないままヤラれてしまうので、もうちょっと見せ場があっても良かったんじゃないかなぁ?


 総評としましては、かなりひいき目に見ても『微妙としか言いようが無いような作品』って感じの映画ですね。

 正直言って誉めるべき部分も殆ど見当たらないような作品なので、特にオススメするような物でもありませんが、ストーリーのプロットやら設定やらのツッコミどころは満載なのでネタ映画として観てみるならアリかもしれません。

 そんな訳で、そういう目的でチェックするのであれば特に止める事はしませんので『まあ、お好みで…』といった感じの一本でしょうか?