大学の課題として自主制作映画を撮る事となったノルウェー・ヴォルダ大学の学生ら3名は、最近発生している熊の密猟事件を題材としてドキュメンタリーフィルムを撮影する事となる。
密猟が実際に行われた森林地帯で挙動不審な行動を繰り返しているハンスと言う男性に目をつけた彼らは、コッソリと彼の後を付けまわして映画の撮影を行うが、撮影中に深夜の森の中で正体不明の怪物と遭遇。
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劇場にて「トロールハンター」を観てまいりました。
いやはや、全くノーマークで特に期待もせずに観に行った作品だったのですが、いやはやコレがなかなかの掘り出し物でした!!
ぶっちゃけ、今年一番…というか『ここ数年来でも屈指のレベルのモンスターホラー映画』と言って良い作品だと思います。
映画の作りとしてはPOV(主観映像)形式の、最近流行りのいわゆる『なんちゃってドキュメンタリー映画』で、『とあるフィルムスタジオに匿名で送ってこられた実録フィルム』という設定なのですが、いやいや流石にコレを『実際の映像』とするのは無理があるだろ!!(笑)
こんなもの、いくら人里離れた場所に棲息していて『政府が隠蔽している』という設定だとしても秘密を保てるレベルじゃありません。
というか『人間を丸かじりにするような危険な怪物』を利権絡みでもなんでもないのに政府が隠蔽するのは、必然性が全く無いので設定に無理がありすぎです。
というか『人間を丸かじりにするような危険な怪物』を利権絡みでもなんでもないのに政府が隠蔽するのは、必然性が全く無いので設定に無理がありすぎです。
とまあ設定に関しては、相当にツッコミどころが多い映画なのですが…
ぶっちゃけ、そんな設定はどうでも良くなるぐらいに『モンスター映画として面白い』んですよ。
POVの『なんちゃってドキュメンタリー』という事で、てっきりトロールはチラっと姿が映って『信じる信じないはあなた次第』みたいなノリになるのかと思ってたら、予想外にトロールがバンバン登場して、バンバン襲い掛かって来ます。
そして何が良いかって、とにかくこのトロールどもが怖い!!
トロールのデザインは『童話の挿絵とか戯画とかとかそのまんまの姿』なのですが、コイツがリアルなCGになると『デフォルメされた異様な姿』が悪夢のなかから現実に抜け出して来たみたいで、物凄く不気味で気持ちが悪い!!
しかもそんな外見のうえに、身長5mぐらいあるサイズのコイツらが『殺す気まんまん』で主人公達を追いかけてくるのはマジで怖すぎます。
もし自分が夜の森の中でこんな怪物に追い掛け回されたら、マジにオシッコチビるレベルです!!
この良い意味での『気持ち悪さ』は、モンスター映画好きならば是非とも劇場の大画面で確認していただきたいところ。
また『学生がハンディカムで撮った映像』という設定なので映像が荒めですが、逆にそれがリアルな臨場感を出してる感じになってるのは、なかなか上手い作りだと思います。
(そういう部分は「クローバーフィールド」のノリに近いかも?)
(そういう部分は「クローバーフィールド」のノリに近いかも?)
更にトロールを退治する『トロールハンター』の活動を撮影したドキュメンタリーという設定なので、トロールとの対決シーンもかなり多めで見所がたくさんあるのも良い点ですね。
トロールハンターの使う武器とかも、無骨なデザインがいかにもソレっぽい感じでなかなかツボを押さえています。
トロールハンターの使う武器とかも、無骨なデザインがいかにもソレっぽい感じでなかなかツボを押さえています。
ただお話に関しては、逆にストーリーらしいストーリーは殆ど無くて、最初に書いたように設定なんかもツッコミどころが満載。
その辺を気にする人は微妙に感じるかもしれませんが、B級映画好きならばそんなツッコミどころは『些細な問題』と言って良いぐらいにパワフルで展開の速い内容なので、この手の映画が好きならば全く気にならない事でしょう。
その辺を気にする人は微妙に感じるかもしれませんが、B級映画好きならばそんなツッコミどころは『些細な問題』と言って良いぐらいにパワフルで展開の速い内容なので、この手の映画が好きならば全く気にならない事でしょう。
ラストがちょっと投げっぱなし過ぎるのは気になった部分ですが、まあ『なんちゃってドキュメンタリー』では良くあるパターンなので、そこまであげつらう部分でも無いかと…
総評としましては、色んな意味で『非常に良く出来たB級モンスター映画』という感じの作品です。
モンスター映画が好きな人ならば間違いなく楽しめる作品ですし、できれば劇場の大画面で観た方が良い作品だと思いますので、その手の映画が好きならば是非とも劇場で観ておいた方が良い映画だと言えるでしょう!!
個人的には、久々に『コレはDVD化されたら、ちょっと欲しいかも?』ってぐらいの良作でしたので、B級モンスター映画好きならばチェックしておくべき一本だと思いますよ。
公開されてる劇場も少なめですし上映期間も短そうなので、気になる方はお早めに。