NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」(60点/コメディホラー)

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■■■「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」■■■
(60点/コメディホラー)

 アパラチア山脈の湖畔に中古のキャビンを購入した気のいい中年男性のタッカーとデイルは、2人でキャビンを修繕しながら休暇をキャビンで過ごす事となる。

 しかし夜釣りに出かけた2人の前で、キャンプに訪れていた女学生の一人が湖に転落。
 怪我をして気を失っている彼女を助けたところ、彼女を運ぼうとする現場を見た仲間の学生たちから誘拐犯と勘違いされてしまう。

 学生たちは彼女を助けるためにキャビンへと訪れるが、ふとしたトラブルから学生の一人が事故で死亡。
 彼らを殺人鬼だと思い込んだ学生たちの暴走によって、事態は収拾不能の泥沼状態へと突入していくのだった…



 キャンプ場で女学生を助けた気の良い中年男性の2人組が、ふとしたトラブルから殺人鬼と勘違いされてしまうという、コメディホラー映画。

 まあ一言で言えば、『スラッシャーホラー映画でありがちなシチュエーションをパロディにしてみました』という感じの作品です。

 無愛想な田舎男の2人が殺人鬼と勘違いされるというシチュエーションはアイデアとして面白く、タッカーとデイルの2人のキャラの立て方も上手いので、学生たちが次々と自滅していく姿を見ても不快感をあまり感じないのは良いですね。

 ギャグとかコメディのセンスは『ところどころでクスリと笑える』というレベルではありますが、お話のテンポが良くて退屈させない作りになっているのもなかなか良い感じ。

 ただ、学生たちが『自滅』とは言いながらもホントにバタバタと死んでいくので、コメディとは言いながらもこのネタを『笑えない』と感じる人も居るかもしれません。

 また、中盤の展開が『勝手に突撃してきて勝手に死んでいく』というパターンの繰り返しが多くて、ややワンパターンで飽きてしまうのは残念なところ。

 最初の『ハチに追いかけられてチェーンソーを持って走り回るネタ』とかは凄く笑えましたし、終盤の展開はちょっと捻りが利いてて面白かったので、この辺の『分かりやすいパロディ』とか『テンションの高さ』が全体的に維持できてればなぁ…

 あと、序盤で主人公達が『殺人鬼と勘違いされる要因』が今ひとつパンチが弱い印象を受けたので、もうちょっと残虐シーンを含めて『ビジュアル面でのインパクト』があればもっと面白くなったと思うので、その辺は惜しいと感じる部分でしたよ。


 総評としましては、少なからずの不満点はあるもののホラー好きであれば『そこそこ楽しめるレベル』のコメディホラー映画ではあると思います。

 強烈なインパクトや腹を抱えて笑える程の要素は無いですし、スラッシャーホラーのオマージュとしても若干弱いですが、十分に『普通に楽しめるレベル』には達しているとは思いますので、その手の作品が好きならばチェックしておいても損は無い一本だと言えるでしょう。

 ただ割とグロいシーンもあったりするので、ホラー好きじゃない人が観る分にはちょっと注意が必要かもしれませんが…