NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「デビルズ・ロック ナチス極秘実験」(45点/モンスター)

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■■■「デビルズ・ロック ナチス極秘実験」■■■
(45点/モンスター)

 1944年、Dデイ(ノルマンディー上陸作戦)の前夜。
 連合軍はドイツ軍の注意をノルマンディからチャンネル諸島で破壊活動を行っていた。

 連合軍の特殊工作員であるベンとジョーの2人は、フォラウ島という孤島に存在するナチスの湾岸砲台の破壊を行うために基地へと潜入。

 そこで何者かが拷問されているらしき悲鳴を聞いた事から救出を行うために施設への潜入を試みるが、その場所で人間の仕業とは思えない異様な死体や自殺した多くのドイツ兵、そして奇妙な魔術書を発見した事から、その場所で『尋常ならざる何か』が起こっている事を知るのだった…



 ナチスによるオカルト実験の現場に遭遇した連合軍特殊部隊と悪魔との戦いを描いた、オカルトホラー映画。

 第2次大戦中にヒットラーがオカルトに傾倒していた』というのは、オカルト映画やアニメでは割と定番のネタですが、本作もそういった題材を扱ったタイプの作品ですね。

 この手の作品では『戦後にナチの残党やら秘密結社やらがナチの遺産を手にする』という展開が多いですが、本作はノルマンディ上陸作戦の前夜』という特殊な舞台背景で戦争映画的な側面もあるのは、なかなか面白いです。

 主人公達が『破壊工作に訪れた特殊工作員』という事で、序盤は潜入アクションものの映画っぽいノリで話が進んでいくのですが、この描写が割とシッカリしててそこそこ緊張感があるのは良い感じ。

 ただ中盤以降の展開のオカルト部分に関しては、ちょっと冗長で盛り上がりに欠ける内容なのは残念なところ。

 登場する怪物は『シェイプシフター』(いわゆるドッペルゲンガー)で、様々に姿を変えたり幻を見せたりしながら主人公達を篭絡しようとするのですが、基本的に『姿を変える』以外にコレといって能力がある訳では無いので展開がどうにも地味になりがち。

 登場人物もメインに登場するのは悪魔以外は2人のみですので『仲間に化けて不意打ちする』みたいな展開も無いですし、当然ながら人も殆ど死なないですので見せ場が殆どありません。

 悪魔の『人間をだまそうとする手段や手口』は、なかなか雰囲気が出ており良い感じではあるのですが、『心理描写を重視したサスペンス』という程にはキャラクターを深く掘り下げた映画でも無いですし…

 ラストもちょっと投げっぱなし気味で『納得が行ったような行かないようなオチ』ですし…
 お話の展開にせよ見せ方にせよ、もうちょっと盛り上がる要素が欲しかった。

 作品の雰囲気とか悪くない部分もあるので、なんとも残念な感じの映画でしたよ。


 総評としましては、ツマんなくは無いんだけど見所もあんまり無いという『見れなくは無いんだけど盛り上がりに欠ける映画』ってのが正直な感想です。

 戦争物っぽい設定とか雰囲気が好きならば『そこそこ楽しめなくも無い作品』だとは思いますが、敢えて推すほどの要素も無いのでオススメ出来るかと言われると微妙なところですねぇ…

 まあ、よほど『戦争ネタのホラーが大好き』とかってのでも無ければ、TVで放映された際にでもチェックしてみるって程度で良いレベルの作品だと思いますよ。