■■■「パラノーマル・アクティビティ3」■■■
(40点/オカルト)
1988年の9月。
カリフォルニア州のサンタローザで2人の娘と暮らすジュリーとデニスの夫妻は、新居の屋内で誰も居ないのに奇妙な物音がしたり、不気味な気配がするという現象に遭遇する。
夫のデニスは音の正体を突き止めるために、家のあちこちにビデオカメラを設置してその原因を探ろうとするが、撮影されたビデオの映像から幼い娘のクリスティが深夜にトビーという『目に見えない友達』とひんぱんに遊んでいる事を知る。
最初は小さい子供に特有の妄想だと考えていた彼らだったが、あまりに相次いで奇妙な現象が起こり続ける事から、トビーが本当に実在するのではないかと疑いだすようになり…
幼い2人の娘と一緒に暮らす夫婦が超常現象に遭遇し、その原因を突き止めるためにホームビデオを設置したところ驚くべき真実が発覚するという、オカルトホラー映画。
低予算の『なんちゃってドキュメンタリー』映画として大ヒットした、「パラノーマル・アクティビティ」シリーズの第3弾に当たる作品。
ストーリー的には1~2作目の過去の話となり、前2作に登場したケイティとクリスティの姉妹の幼少期に撮られたビデオから、これまでに起きた現象の驚くべき事実が明かされる…といった「パラノーマル・アクティビティ ゼロ」みたいな感じのお話です。
…と言っても、どう考えても後付け設定ですしそこまでガッツリとお話が繋がっている訳でも無いので、前の2作を知らなくてもそれほど困るようなお話では無いですけどね。
お話のパターンとしては1作目に近いような印象で、心霊現象の原因を突き止めるために家族が『家の中に定点カメラを設置する』という展開なのですが、なんというかこの人たちは矢鱈と『定点カメラで家を撮影するのが好きな一族』ですな。(笑)
一応、シリーズの原点となった謎解きに当たるお話ではあるのですが、やってる事は1~2作目と殆ど同じなので、ぶっちゃけ『このパターンもいい加減飽きたなぁ…』ってのが正直なところです。
特にシリーズものとしてパターンがある程度は読めているため、序盤の心霊現象の起こり始めの地味な展開の部分が流石にダルい…
逆に心霊現象が起こり始めてからの展開は、マンネリを打破するためか『おいおい、心霊現象激しすぎだろ!!』とツッコミを入れたくなるようなノリで、コレが実録映像ってのは無理があるだろうとは思いつつもそこそこ盛り上がってくれるのは楽しいです。
ただ終盤の展開は『謎解きを無理やり仕込んだ感』がありまくりで、流石にちょっと展開が無理やりすぎる気がしました。
確かに衝撃的と言えば衝撃的なんですが『3作目になって急にそんな設定を出して来られても…』って感じで物凄く唐突な印象が強くて、シリーズを観てきた人間からすると素直に設定を受け入れて楽しめるかどうかは、ちょっと微妙なところでしょう。
あとラストも矢鱈と投げっぱなしで、シリーズの流れからしても『この展開ってアリなの?』って思うようなオチなので、賛否両論ありそうな終わり方かなぁ?
というかストーリー的には、この3作目で一応の謎解きが行われてしまい完結した形になったと思うのですが、近いうちに4作目が公開されるという事で、どういう方向にお話をふくらませるつもりなのか、ちょっと気になるところではありますね…
総評としましては、シリーズの中では割と派手な展開なので、単純に『なんちゃって実録映画』として観るならば『それなりに観れるレベルの作品』ではあるのですが、とにかく『マンネリ感が酷いのがちょっと辛い作品』ってのも正直なところかなぁ?
今までのシリーズが好きならば『謎解き編』としてチェックしておいても良いと思うのですが、そこまで思い入れがなければスルーしてしまうか、TVなりで放映された際にでもチェックする程度で問題ないかもしれません…
流石にここまで毎度毎度の同じようなパターンで映画化する程の作品では無いと思うので、次回作も同じようなノリなら自分もスルーしてしまうかも?