NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ex エックス」(45点/モンスター)

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■■■「ex エックス」■■■
(45点/モンスター)

 ジェンテック社で「B15」という新薬の臨床試験に参加する事となった4人の男女は、誓約書にサインし薬を飲んで治験を行う事となるが、意識を回復した彼らは自分たちが『銃を持ち武装した職員たち』に拘束されている事に気付く。

 武装した職員たちによって廃墟のような病棟に閉じ込められた彼らは、やがて半身不随だった怪我が回復したり、古傷が消えたりしているという奇妙な状況に気付き、今回の臨床試験がただの新薬の試験ではないのではないかと疑いを抱くようになり、なんとかしてジェンテック社の真の目的を探ろうとするが…



 人間の細胞を再生する新薬の実験に参加し廃墟と化した病棟に閉じ込められた若者たちが、実験に隠された恐るべき真相を目撃するという、南アフリカ製のモンスターホラー映画。

 南アフリカ製のアクションホラー映画』って言うと、かなりレアな感じの作品なので『どんな映画なんだろう?』と期待して観てみたのですが、内容の方はハリウッド製の映画とあまりノリの変わらない意外と普通のアクションホラーって感じでした。
 (というか特に舞台がアフリカという訳でも無いので、注釈が無ければ南アフリカ製だとは気付かないと思う。)

 映画としては、まあオーソドックスな感じの『医療もの風味のモンスターホラー映画』といった感じのノリの作品ですね。

 お話の内容の方は、主人公たちが新薬の治験と偽られて『肉体が再生する薬』を飲まされるんだけど、その薬が副作用が出た場合に『体が腐ってゾンビになってしまう』といった感じの展開。
 後は、その『ゾンビ化した被験者』に噛まれた人間がやっぱりゾンビ化してしまったり、前回の被験者がゾンビ化して生き残ってたりとか、まあ割とお約束な感じの展開ではあります。

 ただ設定は割とありきたりな感じなんですが、ストーリー自体は普通のゾンビ映画とは違ってどちらかというとサスペンス寄りな感じの作りという印象。

 お話の核心に迫るまでの展開がかなり長めで、主人公たちがゾンビに遭遇するのもかなり後半なので、そこまでは『実験の秘密』に迫ろうとする『閉鎖環境型サスペンス』っぽいノリのお話が続きます。
 この展開がどうにも冗長で、中盤の時点ではストーリーの全容もなかなか見えてこない上に盛り上がりに欠けるので、ちょっと退屈に感じてしまう人も居るかも?
 (一応、主人公達の知らない所で職員がゾンビに襲われてたりはするので、物凄く退屈って事は無いんですが…)

 また、モンスターは『不死身のゾンビ』って設定なのですが、あんまり不死身っぷりが強調されてないのも勿体無いですね。
 終盤の襲撃シーンとかアクションシーンは、もうちょっと派手でハチャメチャな感じでも良かったんじゃないかって気がしますよ。

 あとラストの展開は、確かにちょっと捻りが利いてて意外性はあるのですが、ぶっちゃけると『だから何やねん?』って感じの展開で、あまり<Fontnt Color="BlueViolet">『意外性=面白さ』に繋がってないように感じたのは残念なところ。

 と言うか、本作のような別に『深く考察しながら観る』タイプではない作品で『意外なオチ』をやられてもあんまり嬉しく無いので、普通に『アクションホラー要素』の方にもっと力を入れて欲しかった気がするのは自分だけですかね?


 総評としましては、映画の出来は悪くは無いんだけどアクションホラー映画として観ると『どうにも物足りなさを感じる作品』といった感じの映画ですね。

 アクションホラーの部分に最初からあまり期待してなければ普通に楽しめたと思うのですが、作品の作りとか予告とかがいかにも『アクションホラー』って方向性を推してるような印象を受けるので、その辺はもうちょっとどうにかならなかった物かと…

 まあ、それなりに観れるレベルではありますので、サスペンス系のゾンビものが好きな人や南アフリカ製のホラー映画というジャンルに興味があるのであれば、とりあえずチェックしてみても損は無いタイトルだと思いますよ。