NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「インキーパーズ」(40点/オカルト)

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■■■「インキーパーズ」■■■
(40点/オカルト)

 閉鎖が間近に迫った『ヤンキー・ペドラーホテル』という古いホテルを管理する事となったオカルトサイトを運営するクレアとルークの2人は、

 超常現象への興味から、かつて忌まわしい事件があって『自殺した女性の幽霊』が出るという噂のあるこのホテルを、好奇心から調査する事となる。

 真夜中にホテルを調査中に怪現象に遭遇したクレアは、たまたまホテルに宿泊していた女優であり霊能力者でもあるリアムに協力を仰ぐいだところ、彼女から『このホテルでは3人の死者が出ており、決して地下室に近づいてはならない』という奇妙な警告を受ける…



 閉鎖間際の『幽霊ホテル』を調査することになった2人の男女が遭遇する恐怖を描いた、オカルトサスペンス映画。

 いわゆる『幽霊屋敷もの』というか『幽霊ホテルもの』のオカルトサスペンスですね。

 「ホステル」の監督であるイーライ・ロスが絶賛していたり、パッケージや予告を観る限り評価が高そうな評価の高そうな作品っぽかったので期待していたのですが、物凄く地味な内容のお話で個人的にはどこが『高評価されているのか良く分からない作品』でしたよ。

 お話の流れとしてはサスペンス要素が濃い目の感じで、ヒロインの『自分探し』的なストーリーがあったりと人間ドラマ的な要素もあって登場人物のキャラクターは非常にしっかりと描き込まれている印象。

 ただ、そういった『オカルト』とは関係の無い要素がかなり濃い目で、ストーリーがとにかく前に進まずにお話がなかなか盛り上がらないのは辛いところですね。

 サスペンス要素が強めと言いましたが、肝心の謎解き的な部分はちょっと肩透かしの印象が強いです。
 というか、ヒロインが調査しようとしていた『自殺した女性』に関する謎も何も解き明かされて無いですし、霊能者の『地下室で3人の人間が死んだ』という前振りも全く未解決のままで、『結局、その辺の設定は何だったんだ?』というようなレベル。

 パッケージにも書かれている『すべての部屋に秘密がある』というキャッチコピーも誇大広告も良いところで、実質的に『秘密』と呼べるような設定があったのは1部屋のみ…

 オチも矢鱈と唐突で説明不足な感じですし、サスペンスとしては微妙と言う他ありません。

 かと言って幽霊ホテルの映像もそこまで『雰囲気がある』って訳でも無いですし、雰囲気映画としても弱い印象で映像的なインパクトも微妙な感じ…

 ホラー・ファンタジー系の映画祭で高評価を得た作品らしいですが、個人的にはどの部分がそんなに高評価されたのかサッパリ納得が行きませんでしたよ。
 (敢えて言うなら、ヒロインのキャラクターの立て方とか描き込みとかは、なかなか良かったと思うけど…)


 総評としましては、駄作という訳では無いですが『ストーリーも消化不良で見所と盛り上がりに欠ける微妙なオカルト映画』ってのが正直なところですね。

 良い部分が全く無いというという訳では無いですが、説明不足の部分やグダグダな部分が多すぎです。
 パッケージや前評判で妙なハードル上げが無ければ、『まあ、こんなもんかな?』って程度の作品だったと思うのですが、観る前に『妙な期待感』があったので個人的にはどうしても評価が厳しくなってしまう感じです。

 まあ正直そこまでプッシュするような要素も無い作品ですけど、酷くツマんない訳でも無いですので『幽霊屋敷もの』とかのジャンルが好きで気になっているのであれば、『とりあえずチェックしてみても良いかも?』って程度の作品って感じかなぁ…