NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「U.M.A. ビッグフット・アタック!」(30点/モンスター)

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■■■「U.M.A. ビッグフット・アタック!」■■■
(30点/モンスター)

 ハンターのドレイクは、自然保護区でクマを密猟している最中に偶然にも伝説のU.M.A.であるビッグフット(サスカッチ)を捕らえる事に成功。

 怪物を麻酔銃で眠らせてトラックの荷台に閉じ込めた彼は、それを大富豪の収集家に高値で売りつけようと画策するが、その直後に森林警備隊のライアンに捕まってしまう。

 ライアンは地元の警察署までドレイクと共にトラックを移送こととなるが、目を覚ました怪物はトラックの荷台を破壊して逃走し、街の中で暴れだしてしまうのだった…



 U.M.A.(未確認動物)のビッグフット(サスカッチ)が街の中に逃走し人々を襲撃するという、モンスターパニック映画。

 パッケージとかからしいかにもB級って感じのタイトルですが、実際の中身の方も予想に違わずに物凄い低予算のB級…というかD級ぐらいのレベルのモンスター映画って感じの作品です。

 お話としては、『密猟者がこっそりと捕まえていたたビッグフットが街中に逃走しました』という、まあそれだけの内容の映画。

 ややコメディタッチの方向性なのですが、監督のセンスが妙なのか今ひとつ『笑わせようとしてる』のか『マジメにやってる』のかが判然としない部分が多い作品ですな。

 モンスターのビッグフットさんも、やる気があるんだか無いんだか良く分からなくて、割と普通に人間を襲って殺してしまうシーンもあれば、お姉ちゃんのシャワーシーンを見て大興奮してみたり、素手の女性にボコられてみるシーンがあったりと、怖いんだかバカなんだか判然とせず微妙な印象。

 ネタとして『ちょっと面白いかな?』と思うような部分もあれば『コレってマジメに怖がらせたいの、それともネタのつもりなの?』とツッコミを入れたくなるような部分もあったりして、何か楽しめるというよりも『乾いた感じの半笑いになってしまう』ような感じのシーンが多いです。

 また、中身の全く無いホラー映画の割には登場人物が妙に多かったり、主人公が過去のトラウマを持ってたりと、設定はアバウトなのにキャラクターだけは妙に深く掘り下げられていて妙なアンバランス感が…

 まあ、なんとなく『監督がやりたかった方向性を片っ端から詰め込んでみました』的な雰囲気は漂っているので、ある意味で分かりやすい話ではあるんですが、マジメにやるならマジメにやる、ユーモアを描きたいならユーモアを描くで、もうちょっとシーンによって狙いをハッキリさせてた方が良かったかなぁ?

 あと、どう考えても一発ネタで終わるようなシーンに妙に時間を割いたりと、作品のペース配分にも無駄が多い気がするので、もうちょっとどうでも良いシーンは切り詰めても良かった気がします。
 (『ヒロインと過去の因縁を持つ犯罪者』とか尺を割いたわりには何の意味も無いキャラだったし、居なくても良かったのでは…)

 ちなみに特撮のレベルは言わずもがなって感じですが、超低予算クラスでビッグフットはどうひいき目に見ても『着ぐるみのオッサン』にしか見えないレベル。

 途中で『ビッグフットの撮影に成功した!』と大興奮する若者が登場するシーンがあるのですが、『いや、コレはどう考えても偽造と思われるだろ!』とツッコミを入れたくなったのは自分だけですかね?


 総評としましては、まあごく普通に『低予算で微妙な出来のモンスターホラー映画』って感じの作品ですね。

 個人的にアホなノリとかセンスとかで嫌いでは無い部分もあるのですが、人様にオススメ出来るような内容かと言われると、流石に『コレをオススメするなんてとんでもない…』って感じのレベル。

 まあツマんないのはツマんないのですが、不快感を感じる程のツマんなさでは無いですし、そういうコメディ風味のノリのモンスター映画とかが好きであれば『TV放映とかで無料で観れるならチェックしてみても良いかなぁ…』って程度の一本だと思いますよ。