NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「マインドゲーム」(55点/サスペンス)

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■■■「マインドゲーム」■■■
(55点/サスペンス)

 大学生のジムは恋人のティナらの6人の仲間たちと共に、山岳地帯の森の奥にキャンプに出かける事となる。

 キャンプ場に到着しキャンプの準備を始める彼らだったが、仲間の一人が近くのキャンプ場が血まみれになっているのを目撃。
 ジムは仲間たちと一緒に様子を見に行く事となるが、その場所で3人の若者の死体を発見する。

 しかし、その直後に現れた殺された男女の仲間と思われる2人の男女に『殺人犯』だと誤解された事から彼らは拘束されてしまう事となるが、実はその2人こそが3人の男女を殺した連続殺人鬼だと言う事が判明し…



 森の奥のキャンプ場に訪れた7人の男女が、ふとした事から事件に巻き込まれて2人の殺人鬼に拘束されてしまうという、サスペンススリラー映画。

 グレムリン」とか「ハウリング」とかでお馴染みのジョー・ダンテ製作によるサスペンス映画という事でちょっと期待して観てみたのですが、なんというかそこまで特徴の無い『ごく普通のスリラー映画』って感じの作品ですな。

 ストーリーとしては、いわゆる『監禁タイプのスリラー映画』(まあ屋外なので正確な意味では監禁じゃないけど)って感じのお話で、キチガイ2人に捕らわれた若者たちの運命を描くみたいな感じのお話です。

 一応、ストーリーそのものはなかなか面白くて、シーンが進むごとに状況が二転三転していく展開の速さは退屈しないで良いですし、先の展開の読めなさもなかなか良く出来ている感じ。

 ただシナリオの展開に意外性はあまり無く、先が読めない構成の割には物凄く『予想通りにお話が進んでいく』ので、サスペンスとしての面白さが今ひとつなんですよね…
 シーンごとの緊張感の持たせ方もどうも今ひとつな感じで、ロシアンルーレットのシーンとかを含めて、全体的に『もっと緊張感を出す描き方があっただろう』という印象。

 また、タイトルで「マインドゲーム」とかって付いてるので、てっきりもっと『高度な心理戦』みたいなのを描いたサイコスリラーっぽいのを期待してたのですが、そういった心理戦みたいな要素は殆ど無くて、むしろ割と主人公たちが状況に流されてるシーンが多かったのも気になった部分かなぁ?
 (ちなみに原題は「TRAIL OF BLOOD」(『血痕』と言うか『血の道』?)です。)

 テーマとして『戦場の狂気』みたいなものを描きたかったのでしょうが、殺人鬼の方もそこまで狂気じみた部分は感じられませんし、ちょっと肩透かしな感じでした。

 終盤~ラストの展開と非常に印象的なオチは、なかなか良かったと思うんですけどね…


 総評としましては、そこそこ面白いんだけど特にコレという程の特徴の無い『ごく普通のスリラー映画』といった感じの作品ですね。

 終盤の展開とか見るべき要素も有るには有るのですが、全体の比率からするとちょっと凡庸な印象の方が強い感じ…

 まあ、スリラー映画とかが好きならば普通に楽しめる作品ではあると思いますので、そういったジャンルが好きで気になっているのであれば、『とりあえずチェックしてみても良いかな?』って程度の一本だと思いますよ。
 (あんまジョー・ダンテらしい、ブラックさとかはそこまで感じられませんでしたが…)