NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ウォー・オブ・ザ・デッド」(45点/モンスター)

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■■■「ウォー・オブ・ザ・デッド」■■■
(45点/モンスター)

 第二次世界大戦中期の東部戦線。
 ソ連軍のシェルターを攻略するために森の中を侵攻していた連合軍は、目的地に到達する前に敵軍に遭遇し戦闘となってしまう。

 戦闘で打撃を受けた連合軍はいったん転進する事となるが、移動中に森の中を無防備に徘徊する奇妙な兵士を発見。
 それは、先の戦闘で死亡した筈の仲間の兵士だった。

 事態に異常なものを感じる彼らだったが、その直後に『撃たれても死なない野獣のような怪物と化した兵士』の集団の攻撃を受けて部隊は壊滅的打撃を受けてしまう。
 同じように壊滅的な打撃をこうむっていたソ連軍の兵士と出会った彼らは、いったんソ連軍のシェルターの中に退却する事となるが…



 第二次世界大戦の東部戦線で連合軍兵士がナチスの開発したゾンビ軍団と戦うという、アクションホラー映画。

 戦場で兵隊がナチスの開発したゾンビに襲われるって感じの、割とありがちな感じの設定のホラー映画ですな。

 本作は東部戦線の森林地帯が舞台となっているのですが、東部戦線で連合軍とソ連軍が戦うような局面ってありましたっけ?
 欧州戦線に関しては各国の勢力関係が複雑なので、ちょっと記憶が曖昧です。

 とまれ内容の方に関しては、いわゆるアクション要素が強めのゾンビ映画という感じ。

 本作のゾンビは完全武装した兵士と戦うという設定なので、やたらと機敏で運動能力が高くてタフなのが特徴です。
 まあ設定上、それぐらい強くないと釣り合いが取れないですからね。

 序盤からゾンビの襲撃シーンが矢鱈と連発されてスピーディな展開なのは良いのですが、コレが『夜の森の中からゾンビが飛び掛ってくる』というワンパターンで、ストーリーらしいストーリーも無く同じような襲撃シーンが延々と繰り返されるので、正直言って途中で飽きてきます。

 お話が進み始める終盤以降は割と面白くなってくるのですが、そこに到達するまでに1時間強の尺があるのは辛いところでしょう。

 ゾンビが元兵士という設定なので妙に格闘術に長けていたりして、終盤で『無駄に熱いゾンビとの肉弾戦』が繰り広げられたりとかなかなか面白い部分もあるんですが、そこまでの要素でダレる部分が多いので全体的にもうちょっとテンポ良く話を進めても良かったんじゃないかなぁ?

 また主人公達のキャラクターはそこそこシッカリと作られているものの、ベースとして史実の『欧州戦線』の事をある程度は知ってないと分かりづらい部分もあったり、主人公たちと米軍の関係とか見えづらい部分も多いので、その辺はもうちょっと説明があっても良かったかも?

 他に映画内の設定としても、ドイツ軍とソ連軍と『ゾンビを研究していた科学者』の関係とかに関してとか、ちょっと説明不足な部分が多い印象かなぁ。

 もうちょっとその辺が上手く作られてたら、もっと『エンターテイメントとして楽しみやすい作品』になってたと思うのですが…


 総評としましては、部分的には割と良い部分もあるものの全体として見るとダレ気味でイマイチな印象が残ってしまうという『ちょっと惜しい感じのゾンビ映画ですね。

 狙ってる方向性は悪くないと思うのですが、アクションシーンとか映像センスとか話のまとめ方に関しても『あと、もう一歩が足りない』という感じ…
 個人的に、お話のノリとかは嫌いじゃないんですけどね。

 まあ、あまりオススメするほどの内容では無いですが『ミリタリー関連の作品が好き』で且つ『ゾンビ物も好き』というのであれば、気になるならばチェックしておいても良いって程度の作品かもしれません。