（６５点／オカルト：オススメ）
異常なまでに厳格な母親の元で育てられたアニーは、16歳の頃に実家を飛び出してそれ以降は実家との音沙汰が無くなっていたが、突然、姉のニコールから母親が病死したと知らされて葬式に出席するために実家へと帰る事となる
しかし帰宅してもニコールは居らず、仕方なく一人で彼女の帰りを待つこととなるが、深夜の誰も居ない筈の場所で物が動いたり不気味な人影を見たりという現象に悩まされる。
不気味に感じた彼女は、従妹のリズに自宅に来て貰うことにするが、その日の深夜にリズが行方不明になり、自分もポルターガイスト現象に襲われて暗闇の中に引きずり込まれそうになってしまう。
恐怖からいったんは自宅から逃げ出した彼女だったが、姉と従妹の行方の手がかりが自宅のどこかにあると考えた事から、戻って調査を開始する事となるが…
母親が亡くなった事から実家に戻る事となった一人の女性が、戻った実家で驚くべき恐怖と対面するというオカルトサスペンス映画。
なんでもアメリカのインディペンス系映画としてはスマッシュヒットを飛ばした作品だそうですが、確かにコレは怖いし面白い！
タイトルだけ聞くと何のことやら良く分からない感じの作品ですが、いわゆる『幽霊屋敷もの』のオカルトサスペンスですね。
ストーリーとしてはかなりサスペンス要素が強めの内容で、『母親の亡くなった後の自宅で姉と従妹が行方不明になって、妹が調査を進めていくうちに亡くなった母親に関連する驚くべき秘密が…』といった感じの作品です。
サスペンス色が強めといってもオカルト要素がおざなりになっているという訳でもなく、ビジュアル的にも割と怖い演出が多いのは良い感じ。
格別に残虐描写や特撮レベルが凄いという事は無いのですが、思わず『ハッとする！』ような演出や映像が多くて、ショッカー映画という訳では無いのに結構ビビらされます。
なんというか、この恐怖映像が「リング」とか「呪怨」的なＪホラーっぽいセンスの良さで、盛り上げ方とかも上手くて非常に良い感じです。
サスペンス要素もなかなか凝っており、謎解きパートでの手がかりの提示の仕方や謎が徐々につまびらかになっていく流れはなかなか秀逸。
テンポも非常に良くて、序盤だけはちょっと盛り上がりに欠けるものの中盤以降はダレる要素が殆ど無いのも良く出来ています。
ただ中盤までの謎解き要素の部分は物凄く面白いのですが、謎が解明されてからの展開が『えっ、そんな話なの？』って感じで、個人的にはちょっと微妙だったのが残念かなぁ？
でも人によってはこの展開を絶賛する人も居ると思うので、単に自分の好みに今ひとつ合わなかっただけという事なので、一概にマイナス要素と言ってしまうのもアレな感じですが…
あと全体的にやや説明不足の要素（主人公が子供の頃にどんな目に合わされてたのか…等々）が散見され、ストーリー展開で少し分かり難い部分があったのも惜しいところ。
ちなみに自分は終盤のオチと、ラストシーンのカットの意味が今ひとつ良く分かりませんでしたよ…
総評としましては、若干の不満要素もあるものの総じて『なかなか良く出来たオカルトサスペンス映画』と言ってしまって良い作品だと思います。
『幽霊屋敷物』とか『オカルトサスペンスの謎解き要素』とかが好きな人であれば、まずチェックしておいても損は無い作品だと言えるでしょう。
レンタルで常に欠品中でなかなか観れなかった（12月頭にリリースされてる）のですが、人気があるのも納得できるレベルの佳作のＢ級ホラー映画といった感じでしたよ。
