NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ストレージ24」(45点/モンスター)

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■■■「ストレージ24」■■■
(45点/モンスター)

 ある日、空軍の輸送機がロンドンの市街地に墜落した事から、街は大混乱へと陥ってしまう。

 そんな最中、別れた恋人の荷物の身辺整理の為に巨大な貸倉庫である『ストレージ24』を訪れていたチャーリーとマークは、航空機墜落による停電の影響で倉庫の警備員や元恋人のシェリーたちと一緒に倉庫へと閉じ込められてしまう。

 彼らは何とかして倉庫から脱出しようとするが、倉庫の中に突如として出現した正体不明の怪物によって、一人、また一人と殺害されていき…



 軍用機墜落の影響で巨大な貸し倉庫に閉じ込められてしまった男女が正体不明の怪物の襲撃を受けるという、モンスターホラー映画。

 まあなんと言いますか、良くも悪くも『ごく普通の閉鎖環境型B級モンスター映画』って感じのお話ですねぇ。

 設定としては『主人公たちが巨大な倉庫に閉じ込められて、そこに軍の『積荷』らしい謎のモンスターが出現する』という感じのホントに『ただそれだけのお話』で、ある意味でまったく奇をてらわない感じのストーリーです。

 それだけに作り手の実力が問われる作品でもあるのですが、内容の方も定番、悪く言えば凡庸と言った感じ…

 いわゆる低予算映画のため登場人物は少な目で、マトモにモンスターのみのお話で展開すると間がもたないためか、序盤から中盤にかけて主人公が元恋人絡みの色恋沙汰でうだうだと会話を続けるシーンが妙に長かったりと、どうにもダルい構成。

 主人公たちのキャラクターを掘り下げたかったのかもしれませんが、序盤はモンスターの登場するシーンも少ないので、流石にちょっとダレてしまいます。

 本格的にストーリーが進みだす終盤以降は、そこそこテンポも良くて面白くなるんですけどね。
 あと、本編の流れと関係のない『キ●ガイのオッサンが電動歯ブラシを持って襲い掛かって来るシーン』は、ホントに必要あったのかと…

 モンスターは今時の作品では珍しいBEMタイプのミュータントで、「パンプキンヘッド」を虫っぽくしたような感じで、パッと見にはそこまで悪くない印象。
 特撮も全体的に悪くは無いレベルで、モンスターはCGIと着ぐるみの組み合わせだけど人間との絡みが意外とシッカリと作られてて、あまり違和感が無いのは好印象ですね。

 ただ、コレといって特技もなくあまり強くも無いモンスターなので、どうにも見せ場が少なくて印象に残らないのは残念なところでした。
 この怪物がもうちょっと個性的でシッカリとした見せ場でもあれば、もっと面白い作品になってたと思うんですけどねぇ…その辺は惜しいところでしょう。

 でも、ラストのオチで中盤で気になっていた伏線がキチンと回収されてて、なかなかキレイな落とし方になってたのは良かったです。

 ちなみに、この監督さんって以前に「アルティメット・プレデター」って言う巨大な怪鳥の出現するモンスター映画を撮ってた人なんですな…
 あの映画も本作も『低予算でコンパクトにまとまった内容』ではありましたので、そういうのが得意な監督さんなのかな?

 ただどちらも『あと一歩のインパクトに欠ける感じの内容』なので、もう一皮剥けて欲しいところではありますなぁ…


 総評としましては、なんと言いますか『悪くは無いけど可も不可も無い感じのモンスターホラー映画』ってところですかねぇ?

 ツマんない訳でも無いのですが特にコレといって見るべき部分も無いので、何かもう少し突き抜けた部分があれば良くなってたと思うんですけど…

 敢えて酷評する事も無いですが正直言って『微妙』な要素も多いですので、モンスター映画が大好きで『チェックしておきたい』というのであれば止める事はしませんが、そこまで惹かれるものが無ければTV放映とかを待っても良いレベルの作品かもしれません。