NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「エイリアン2013」(30点/モンスター)

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■■■「エイリアン2013」■■■
(30点/モンスター)

 生物兵器の密売現場で相棒を失ったエージェントのリサは、それ以来、エージェントの仕事を引退しバレエ教室の講師として生活を続けていた。

 そんなある日、かつてのエージェントの仲間によって火山島へと拉致された彼女は、その場所で死んだ筈の双子の妹が関わっていた『ジェミニ計画』というプロジェクトの後任者として協力する事を要求される。

 『ジェミニ計画』が火星軌道上で発見された宇宙船の中で仮死状態で見つかった『双子のエイリアンとのコンタクトを取るためのもの』だという驚くべき事実を知った彼女はプロジェクトへと参加する事となるが、そのプロジェクトには恐るべき『真の目的』が隠されていたのだった…



 火山の地下に作られた軍の秘密研究所に隠された『捕らえられたエイリアンによる実験と恐るべき陰謀』を描いた、アクション風味のモンスターパニック映画。

 「エイリアン2013」なんてタイトルに付いてますが、もちろん本家のエイリアンとは何の関係もありません。

 とまあ、それだけならB級ホラーでは良くある話なのですが、本作はパッケージに描かれているようなギーガー風のモンスターは微塵も登場しないうえに、そもそもエイリアンがストーリーにあまり絡んで来ないという、何重もの意味で非常にガッカリな感じの作品ですね。

 お話の方も久々に素で『何じゃコリャ?』と言いたくなるような感じの内容で、もうとにかく色々と酷い。

 何が酷いってストーリーのブツ切り感が酷くて、シーンの繋がりが矢鱈と唐突だったり説明不足だったりするので、『えっ、コレって前のシーンと繋がってるの?』とツッこみたくなるようなシーンが物凄く多い。

 もともとTV映画として製作されたもののようで、実際にはCM前とCM明けのシーンなんでしょうが、それにしても唐突な場面転換が多すぎて一瞬『DVDプレイヤーが壊れてシーンを勝手にスキップして、重要なシーンを見逃してしまったんだろうか?』とか疑ってしまうレベルなので、見ていて混乱すること必至です。

 いっそこれだけブツ切りな内容ならば、ストーリーらしいストーリーとかの無い『ハチャメチャな感じの展開』なら良かったと思うのですが、地味に序盤のシーンの伏線とかが終盤で回収されてたりするので、キチンとストーリーを追っかけてないと良く分からなくなるのが困りもの。

 伏線の回収とかのプロセスが面白かったら良いんでしょうがコレがまた恐ろしくツマらないので、『物凄く中身の無い話なのにストーリーが分かり辛くてスッキリと楽しめない』という何とも微妙な情況に…

 見どころである筈のモンスターに関しても、「エイリアン」とタイトルに付いてるのに、ストーリーでやってる事は『軍の内部での陰謀や裏切り』の話ばっかりでエイリアンは物語に殆ど絡んで来ずに、マトモに登場するのはラストの20分ぐらいになってから…

 ようやく登場したエイリアンも、プレデターを地味にしたようなデザインで『特にコレと言った芸も無く走り回ってるばっかり』なので、ハッキリ言って見せ場に欠けますし相当ガッカリな感じです。

 まあでもお話の後半はエイリアンはあまり登場しないものの、主人公のお姉ちゃんは地獄のコマンドーばりの大活躍でそれなりにアクションシーンとかを見せてくれるので、テンポが悪くなくてあまりダレずに観れるのは良い点かなぁ?

 ただ全体的にアクションシーンがショボ目で、特撮やらCGやらのレベルもあまり高く無いのは難点ではありますけど…


 総評としましては、何と言いますか『なんだかなぁ…』としか言いようが無いような微妙な感じの作品です。

 『面白いのか面白くないのか?』と言われると、ぶっちゃけ『あんまり面白く無い』んですが観るのが苦痛になる程に酷い訳でも無いという感じ?

 正直あまりオススメする要素も無いですし、パッケージに騙されて借りてしまう人が出ないように注意を促すべきなんでしょうが、まあ『なんちゃってタイトルのネタ映画』と割り切って観るなら『アリかな?』というレベルの作品ではあると思いますよ。