近未来。
太平洋の奥深くに出現した『次元の裂け目』から突如として巨大な生物『怪獣』が現れ、世界各国の主要都市を次々と襲うようになる。
太平洋の奥深くに出現した『次元の裂け目』から突如として巨大な生物『怪獣』が現れ、世界各国の主要都市を次々と襲うようになる。
これに対し人類は『環太平洋防衛軍』という国際的な軍事組織を結成し、巨大ロボットである『イェーガー』を製作して『怪獣』を撃退する事に成功する。
しかし勝利もつかのま、海底から出現を続ける『怪獣』たちは徐々に進化を遂げ強力になっていき、『怪獣』に対するイェーガーの効果に疑問を抱き始めた各国は海岸沿いに巨大な防壁を作る方針を取る事が決定。
そんな中、環太平洋防衛軍の司令官であるペントコストは、海底にある『次元の裂け目』を核爆弾で塞ぐ事で戦いを終わらせるという最終作戦を決意し、5年前に『怪獣』との戦いで兄を失って引退した「イェーガー」のパイロットであるローリーを召集するが…
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劇場にて「パシフィックリム」を観てまいりました。
『ハリウッドが作った怪獣映画』という事で事前から色々と話題を呼んでいた本作ですが…
全くもって前評判どおりに『ハリウッドが怪獣&巨大ロボットものを本気で作ったらこうなりました』という感じの作品でしたよ。
全くもって前評判どおりに『ハリウッドが怪獣&巨大ロボットものを本気で作ったらこうなりました』という感じの作品でしたよ。
まあ何が良かったかって、やはりギレルモ・デル・トロ監督のオタクっぷりがいかん事無く発揮されている辺りですね。
日本の怪獣映画や巨大ロボットアニメのオマージュやらお約束やらがそこかしこに仕込まれていて、それを観ているだけでも往年のオタクなら楽しい気分にさせてくれます。
怪獣との対決も遠距離攻撃に頼らずに『とりあえず接近戦でぶん殴りあう』辺りとかの、いかにも『迫力重視の映像』を見せる事にこだわった演出も良い感じ。
(ただ、露払いとして『ミサイルや砲撃の遠距離兵器で攻撃するけど、やっぱり効果が無い』というお約束もやって欲しかった。)
(ただ、露払いとして『ミサイルや砲撃の遠距離兵器で攻撃するけど、やっぱり効果が無い』というお約束もやって欲しかった。)
そういった、怪獣映画とかロボットアニメが好きな人が観ると『分かってるな!!』と言いたくなるような演出や展開が連発されるのと、ふんだんに予算を使った怪獣と巨大ロボットのバトルの映像の大迫力っぷりとで、その手の映画が好きな人ならば十分に満足させてくれるでしょう。
ストーリーに関しては『戦場で兄を失ってスピンアウトしたパイロットの主人公が最終決戦を前に復帰』という『いかにもアメリカ映画的なノリ』(なんとなく「リアルスティール」を思い出したのは自分だけ?)ではありますが、まあ直球ストレートな熱血展開は悪くは無い感じ…
まあストーリーと言ってもぶっちゃけ『怪獣と戦うのがメインの映画』なのでたいして深いお話でも無いですし、登場人物の全員が矢鱈と熱い性格なお陰で終盤が無駄に盛り上がるのは非常に良かったです。
まあストーリーと言ってもぶっちゃけ『怪獣と戦うのがメインの映画』なのでたいして深いお話でも無いですし、登場人物の全員が矢鱈と熱い性格なお陰で終盤が無駄に盛り上がるのは非常に良かったです。
ただ展開に関して言えば、終盤の『燃え展開』がお約束を踏襲しすぎで『ちょっとクドくて鼻に付く部分があった』ので、その辺はもうちょっと上手くやって欲しかったかなぁ…
また、デル・トロ監督が『もともとがホラー映画畑の監督』なせいもあるのでしょうが、怪獣の表現がちょっと『怖すぎる』のは気になったかなぁ?
コレだと小さい子供とかに見せたら、怪獣で盛り上がるよりも普通に怖がってしまいそうな気が…
(デル・トロらしく、お約束の『解剖』のシーンもありましたし…どんだけモンスターの解剖が好きなんだこの人は…)
コレだと小さい子供とかに見せたら、怪獣で盛り上がるよりも普通に怖がってしまいそうな気が…
(デル・トロらしく、お約束の『解剖』のシーンもありましたし…どんだけモンスターの解剖が好きなんだこの人は…)
あと、巨大ロボットと言えば日本が本場でしょうに『日本製の巨大ロボット』が本編に登場しなかったのはちょっと不満だったかも?
(まあその代わりなのか、ヒロインは日本人だったりする訳ですが…)
(まあその代わりなのか、ヒロインは日本人だったりする訳ですが…)
総評としましては、まさに『ハリウッドの怪獣好きが怪獣好きのために作った怪獣映画』という感じの作品なので、怪獣映画が大好きな人であれば間違いなく観ておいて損は無い作品だと思います。
細かい部分でも不満も無くは無いですが『それを差し引いても十分に大迫力で面白い作品』ですので、その手のジャンルが好きな人…特にアラサーからアラフォーの『怪獣や巨大ロボットが大好きだった世代』の人ならば、間違いなく楽しめる一本だと言えるでしょう。
ちなみに劇場の大画面で見ないと迫力半減な作品だと思いますので、気になっているのであれば絶対に劇場まで行っておくべき映画ですよ!!