(55点/スラッシャー)
10歳の誕生日を迎えたトムは誕生会を開き、家にピエロを呼ぶ事となる。
しかし、ピエロのあまりの芸の酷さとつまらなさに退屈した子供たちが彼にイタズラをしたところ、転倒した際にピエロの頭にナイフが刺さって死んでしまうという事故が発生する。
それから6年後、トムはあの日の後悔から未だにピエロの悪夢に悩まされつつも生活を送っていたが、16歳の誕生日を向かえた週末に当時の友人達を呼んでパーティを開く事となる。
しかし、そのパーティ会場に6年前に死んだはずのピエロが出現。
当時のパーティに出席していた子供たちを次々と虐殺していくのだった…
幼少の頃の子供たちのパーティで殺されたピエロが16歳の誕生日に復讐に訪れるという、アイルランド製のスラッシャーホラー映画。
欧州製のスラッシャーホラー映画という事である程度の予想が付くかもしれませんが、いわゆる内容は置いといて残虐描写が強めのゴアホラー映画って感じの作品です。
タイトルのインパクトは強烈で『こんなタイトルを付ける方がどうかしてるよ!!』って感じなのですが、インパクトの割には内容の方はいまひとつパッとしない印象。
殺害の方法とかがいろいろと凝ってて視聴者を楽しませようと努力をしているのは良い感じなのですが、何が残念ってピエロの殺人鬼のキャラクターが意外と薄味でどうにも印象が薄い部分ですかね…
ピエロという外見はインパクト十分なのですが、殺人鬼のキャラ付けがどうにも中途半端。
もっと粘着質なら粘着質、淡々と殺すなら淡々と殺すみたいな感じで、キャラをシッカリと立てた方が良かったんじゃないかという気がします。
(『不死身性』も設定として殆ど活かされて無いですし…)
出番も意外と少な目&遅めで、殺人ピエロが登場するまでのダラダラとした展開もちょっとダルいですし、もっとパーティ会場で大暴れするのかと思っていたので、なんというか肩透かしな印象。
犠牲者の腸を風船にしてプードルを作ったり、自転車で逃げる主人公をわざわざ三輪車で追い掛け回したりと、インパクトのあるシーンや面白いシーンもそこそこ多いのですが、物凄く安っぽい特撮や盛り上がりに欠ける演出などの『全体的な完成度』がちょっと残念すぎです。
主人公たちのキャラも薄味で魅力に欠けますし、ラストもあっさりし過ぎてて盛り上がりに欠けますし、なんというか全体的にもうちょっとキャラの個性を活かす方向でシッカリと作っていてくれればなぁ…という感じの作品でした。
総評としましては、それなりに見どころもありますしツマんなくは無いのですが、『全体的にどうにも不満の残る作品』といった感じ…
要所で見どころはありますし笑える部分もあるのですが、イマイチな部分も多くて全体的に盛り上がりに欠けるんですよねぇ。
でもまあ、ゴア系のお馬鹿ホラー映画が好きならばそれなりに楽しめる程度の内容ではありますので、そういうタイプの作品が好きならばチェックしておいても損は無い一本かもしれませんよ。