■■■「チアリーダー忍者」■■■
(8点:バカ映画…だけど個人的には好き)
社会の風紀の乱れがインターネットにあると判断した『ヒマなカトリック母親会』の教会メンバーである母親たちは、風紀の乱れを正して自分たちの子供を守る為に一番身近な風紀の乱れの元凶(単にWebサイトに載ってたから)である、ハムスター高校のチアリーダー達の活動に目をつける。
教会はチアリーダーの活動を妨害するために、チアリーダー達に個人的な恨みを持つゲイの高校教師・スティーブンを利用し、カトリック高の不良の女生徒たちを率いてチアリーダー襲撃させる。
突然の襲撃にピンチに陥るも、ケンタッキーからの転校生の助けによって何とか難を逃れたチアリーダー達は、自分たちの身を守りスティーブンを返り討ちにする為に、ニンジャマスターの元でカンフーの修行を行う事になる。
しかし教会の活動の裏に、インターネットを通じて全世界の支配を目論む恐るべき黒幕の存在が居る事を、この時は誰も知る由も無かった…
えーっと、タイトル見ただけで大体どんな映画か分かると思うので、改めて感想を書くのもバカバカしいのですが…
そんな事を言ってると感想が2行で終わってしまうので、誰もマトモに読む人は居ないだろうと思いつつもマジメに感想を書く事とします。
改めて説明する間でもない、タイトルどおりに『チアリーダーが忍者の修行をして悪い奴らと戦う』という、お色気コメディ映画。
この時点で既にダメでバカなテイストが全開なのですが、更に『B級映画』なんて呼ぶのもおこがましい『Z級映画』でお馴染みの「アルバトロス・コア」が配給元と来れば、もう言わずもがなって感じです。
内容についてもホントにお粗末で、自主制作映画とか同人映画とかのテイストがプンプンしてくるようなノリの作品。
中途半端なパロディのストーリーはホントに下らないし、役者が大根だとかアクションシーンがヘボい(を通り越してへっぴり腰で笑える)のは言うまでも無いですし、特撮とかもショボすぎてここまでやる気が無いと清々しいって感じですし、女の子のお色気過剰なネタも主人公はそこそこ可愛いけど他の子は微妙なので、それで盛り上がるって訳でも無いですし…
なんか、どんなに頑張っても誉める言葉が見つからない、ポリアンナでも『よかった探し』が出来ないような映画です。
なんとなく、その昔、トロマ映画が製作していた「悪魔の毒々~~~」シリーズのテイストを思い出しました…ホントにあんな感じの映画です。
(といっても、「毒々モンスター」なんてメジャーなのじゃなくて、「毒々ハイスクール」とか「毒々おばあちゃん」とかって感じの、Z級でも極北の作品のノリ)
基本的には、下ネタと小ネタとパロディの連発で『下ネタ:40%』、『小ネタ:20%』、『パロディ:40%』ぐらいの割合。
(パロディの比率が妙に高いのは、途中からチアリーダーたちがコンピューターオタク(GEEKS)達と手を組んで戦う事になるのですが、オタク達がやたらと「スタートレック」とか「スターウォーズ」のパロディを連発するため)
本当にしつこいぐらいに本編の中にギャグが連発で仕込まれているのですが、まあ殆どのネタは寒くて笑えないような物ばかり。
でも、このネタの中に所々に笑える物が混ざってるのが曲者で、猫を手に持って殴りあう『キャットファイト』(←それ違う!!)とか、胸を揺らす為だけに『ホッピングを使ってジャンプしながら逃げる』シーンとかは、相当ウケましたし…
ラストの、唐突な『チアリーダー達が巨大ロボットに変身して戦う』シーン(『メガゾード、変身!!』とかって叫んでるし「パワーレンジャー」のパロディ!?)では、あまりのアホさ加減に不覚にも大爆笑してしまいましたよ。
もっとも、ここで言う笑いの質は『失笑』とか『苦笑』ってレベルの方が多いので、うっかり「結構面白いんだ?」とかって誤解しないように要注意です。
で、ここまでボロクソに書いておいて、映画がそこまでツマらなかったのか?と聞かれると…
実は、『予想してたよりはずっと楽しめました。(笑)』
まあ、私が元々Z級映画が好きなのと、最初から1Åも期待してなかったってのもあるんですが、ここまでダメな映画だと返って『ネタとしてアリかな?』って感じです。
総評としましては、評価する間でも無いようなクズ映画です。
普通の人が普通の映画を観る姿勢で見たら、ハッキリ言って余りの下らなさに憤死します。
良識的な人間は観てはいけません。
でも、最初からZ級映画と割り切って自主制作映画や同人映画を観るつもりで観るならば、まあそれもアリかな?って感じの内容の映画です。
もし、このレビューを読んで気になったとしても観る場合は自主責任で、あんまりな内容にブチ切れてDVD-ROMを叩き割ってしまったとしても、当方では一切責任は負いかねます。