NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「メガ・シャークVSメカ・シャーク」(45点/モンスター)

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■■■「メガ・シャークVSメカ・シャーク」■■■
(45点/モンスター)

 エジプトのアレクサンドリア港で干ばつ対策として輸送されていた氷山の中から伝説の巨大サメである『メガ・シャーク』(メガロドン)が復活する。

 過去の2回の経験から、再度のメガシャークの出現を予見していた国連軍は、即座に世界中の全海域を封鎖。

 サメ型潜水艇の研究者であるジャックとロージーの協力を得て開発していた、試作段階の新兵器である巨大なサメ型の潜水艦『メカ・シャーク』を出撃させる。

 しかし『メカ・シャーク』は未だに試作段階で完全では無い状態だった事ため予想以上の苦戦を強いられた事から、彼らはサポート用の人工知能であるネロを『メカ・シャーク』へと移植する事となるが…



 伝説の巨大ザメであるメガ・シャーク(メガロドン)が氷山の中から復活して三度人類を襲うという、モンスターパニック映画。

 ASYLUMの人気シリーズである巨大ザメものパニック映画である「メガ・シャーク」シリーズの第3弾ですね。

 「メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス」、「メガ・シャークVSクロコザウルス」に続くシリーズ3作目に当たる作品ですが、本作では遂にロボットザメである「メカ・シャーク」が出現して「メガ・シャーク」と対決する事となって、ある意味で『怪獣映画の正統進化の道を歩んでいる作品』と言う感じなのは嬉しくなりますね。

 今までのシリーズが好評だったのか、ASYLUMの作品としては予算はそれなりにかかっている印象で、CGとかが割とリッチで特撮類はそこそこ気合が入っている印象。
 まあ相変わらず使いまわしのシーンとかも多かったりと、低予算を感じさせる部分も多いですが、メカシャークのデザインやCGなんかは結構良く出来ていますし、海外映画のロボのデザインにしては意外とシャープな感じでカッコ良いのは良い感じです。

 メガ・シャークの大暴れっぷりは相変わらずで、全長60mでジャンプでジャンボジェット機に飛びつき、魚雷を尾ビレで弾き返して戦艦を撃沈し、航空母艦を体当たりで破壊するムチャクチャっぷりは、既に巨大生物というよりは『怪獣』というカテゴリーに含める方がふさわしい感じでしょう。(笑)
 (というか、いくらサメが60mになっても航空母艦は破壊できないだろ…)

 ただ全世界を股にかけて物凄い破壊活動をする割には、一つ一つの襲撃シーンが矢鱈とアッサリしててどうにも盛り上がりに欠けるのは残念なところ。
 サメの襲撃シーンをいっぱい描きたくて色々と詰め込んだのかもしれませんが、もっと1つ1つのシーンをシッカリと描いた方が作品としては盛り上がると思うんだけどなぁ…

 またせっかくの「メカ・シャーク」との対決シーンも物凄く単調で、あんまり面白味が無いのは辛いところですね。
 『水中で魚雷を撃って避けられる』というパターンの繰り返しが矢鱈と多いせいで、今ひとつ対決してるという印象が無くてどうにも盛り上がりません。

 もっと水上での対決シーンとかをガッツリ描いて欲しかったのですが、まあ水上シーンはCGを作るのが大変なので予算が厳しかったのもあるのかなぁ…
 前作の「メガ・シャークVSクロコザウルス」でも対決シーンはかなり微妙だったので、そういう部分に対してセンスのある人がスタッフに居ないのかも?

 お話としては全体的に『メカ・シャークとメガ・シャークが戦ってるだけ』の映画なのですが、襲撃シーンの単調さや戦闘の盛り上がらなさ等から、中盤までの展開がどうにもダラダラした感じで退屈に感じてまうのは残念な部分ですね。

 終盤の「メカ・シャーク」が陸上モードに変形するシーンとかは『分かってるなぁ!!』って感じでかなり盛り上がりましたし、その後の展開はなんかもなかなか熱くて面白かったので『もうちょっと序盤~中盤をテンポ良くやっててくれれば…』と言う感じではありました。

 でもラストのモンスターの退治の方法はちょっとアッサリしすぎの印象もあったので、もうちょっと何かあっても良かったかも?(前の2作が核兵器とか使ってたのに、今回は『そんな簡単に倒せて良いんか?』って感じだったので…)


 総評としましては、微妙な部分も多いけどそれなりに見所もあるという『いつもの「メガ・シャーク」シリーズ』って感じの作品でしたよ。

 少なくとも前作の「メガ・シャークVSクロコザウルス」に比べるとだいぶ面白かったので、このシリーズが好きな人ならばチェックしておいても損は無いでしょう。

 またシリーズの伝統として、ツッコミどころ満載で『ネタ映画として観る分には十分に楽しめる作品』にはなっておりますので、そういう方面性の作品を求めているのであれば観ておいても良いタイプの一本だと思いますよ。