NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ホーンティング 呪われた血の娘」(55点/オカルト)

イメージ 1

■■■「ホーンティング 呪われた血の娘」■■■
(55点/オカルト)

 20年前、とある灯台の管理人の一家で父が妻を殺害するという事件が発生し、その家の一人娘が保護される。

 それから20年後、養護施設で育ったケイトリンは『観光資源として灯台の再生計画を行うから町会議に出席して欲しい』という依頼の手紙を副町長となった幼馴染のドリューから受け取った事から生まれ故郷の町を訪れるが、手紙を出したのは実はドリューではなく当時の惨劇を知るヘンドリー神父だという事を知る。

 ヘンドリー神父から『灯台の再開発を進めるのを反対するのに協力して欲しい』と頼まれた彼女は最初は神父の行動に困惑するものの、母が殺された夜に封印されていた灯台の地下室から『何者か』が出現して母親を殺したという真実を思い出した事から、『灯台の開発を中止すべきだ』とドリーに告げるが…



 20年前に惨殺事件のあった灯台に隠された恐るべき秘密によって再開発に関わる人間が恐怖にさらされるという、オカルトサスペンス映画。

 灯台を舞台にしているものの、お話的にはいわゆるオーソドックスな『幽霊屋敷もの』のオカルトホラー映画ですね。

 ぶっちゃけ『灯台』という場所の特徴を活かした仕掛けやギミックは殆ど無いので、ごく普通の幽霊屋敷映画といった感じの内容です。

 でもまあお話自体はまあまあ良く出来ており、思ったよりもキチンと作られたオカルトサスペンスものといった感じの印象。

 謎解き要素やストーリーテリングが割とシッカリしており、灯台の地下には何が隠されているのか?』といった事や『開発に反対する神父はいったいどんな秘密を知っているのか?』という部分がメインの謎となってお話が展開していくのですが、中盤ぐらいまでの謎解きのパートは先が読めない展開でなかなか面白いですね。

 謎が少しづつ解明されていって隠された伏線が繋がっていくという流れは、オーソドックスながらもなかなか良く出来ています。

 ただ実際に解き明かされた謎解きの内容が意外とショボいのと、謎が解きが行われる終盤の展開がちょっと急展開すぎて、妙に軽い感じのノリになってしまっているのは残念なところ。

 事件の解決方法もあまり面白味が無いので、謎解きやら終盤の展開やらはもうちょっとハッタリを効かせた派手なノリでも良かった気はします。

 また、犠牲者の殺害シーンが『画面に登場しなくなって気が付いたら死んでる』みたいな展開ばかりで、残虐シーンに具体性が無くて怖さが全く感じられないのも困ったところ。

 オカルトサスペンスの謎解きがメインのストーリーなので、そこまで注力する必要は無いとの判断なのかもしれませんが、もうちょっとマトモに怖がらせる演出があっても良かったんじゃないかと…
 (まあぶっちゃけ、そこまで注力するほどの予算が無かったんでしょうけど…)

 また、オカルトホラー映画の割にはやたらと真っ昼間のシーンが多くて、雰囲気も何も無いのはどうなんだという気がしましたよ…
 ストーリーが割とシッカリしてるんだから、もうちょっと雰囲気を重視して作ってればそこそこ良い感じの作品になったんじゃないかと思うんですけどねぇ。


 総評としましては、良い意味でも悪い意味でも『普通な出来のB級オカルトサスペンス映画』って感じの作品ですね。

 そこまで悪い部分も無いのですが特に凄く面白い部分も無いですし、ネタ的にも弱い内容なのでちょっとオススメするには微妙な印象といった感じ…

 深夜にTVとかで放映されてたりして片手間に観る程度なら十分に楽しめて得した気分になれる作品だと思いますので、どうしても急いで観たいという理由でも無ければ衛星放送とかケーブルTV辺りで放映されるのを待つ感じでも良いんじゃないかと思いますよ。