NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「少女生贄」(20点/オカルト)

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■■■「少女生贄」■■■
(20点/オカルト)

 牧師であるダンらの5人の一家は、前任のキングズマン牧師から町の教会の仕事を引き継ぐためにカンザス州の片田舎のスタルという小さな町へと引っ越してくる。

 町の住人の手厚い歓迎を受ける彼らだったが、長女のレベッカは悪夢に悩まされて町の住人たちに不気味なものを感じとるようになっていく。

 そんななか、キングズマン牧師の家で暮らすノアという若者と仲良くなったレベッカは、ノアから町に関わる秘密を聞き出そうするが、その矢先に次女のメアリーが夏祭りの夜に行方不明になり、何者かに取り憑かれたかのようの茫然自失の状態で発見されるという事件が発生し…



 田舎町に引っ越してきた牧師の一家が地元に伝わる怪しげな宗教によって恐怖にさらされるという、オカルトホラー映画。

 ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュがプロデューサーを務めた作品という事ですが、作品の内容とか以前にこのパッケージの『ンボボボボォォ』と言う物凄いダメ映画臭を漂わせるロゴは必要だったのかと…(笑)

 まあ実際の映画の中身の方も、何ともお察しなレベルのの微妙な作品といった感じなので、ある意味で内容を正しく表現したパッケージと言えるのかも?

 お話としては、『片田舎の町に引っ越してきた一家が地元住民の謎の宗教に狙われて生贄にされる』みたいな感じのお話なのですが、なんというか全体的に良く分からないお話というのが正直なところ。

 いやストーリー自体は単純なので『何が言いたいのか、何がやりたいのか良く分からない』と言うべきかな…

 何か片田舎に『地獄の入り口』みたいなのがあって、そこを守るために地元の住人が生贄をささげてるって感じなんですが、この悪魔の設定に全くバックボーンが無くて本編でも殆ど何者なのか説明されないので、お話に微塵も説得力が無くて何をやりたいのやら判然としません。

 またキャラの書き込みや心理描写も物凄く薄くて、特にヒロインと青年以外のメインキャラの影が薄すぎで全く感情移入できないので、悪魔に殺されても『ふーん?』って感じですし悪魔の襲撃シーンも緊張感のようなものが全く感じられずに、とにかく盛り上がらないのが辛いです。

 しかも、そんなたいして盛り上がらない内容なのに加えてお話が本格的に動き出すのは結構終盤ですし、なんというかひたすら退屈な映画といった感じ…

 オチも結局、何がどうなったんだか良く分からないままに投げっぱなしで終わってしまいますし、ヒロインは結局どうなったのかとか青年は結局何がやりたかったのかとかが最後まで判然としないで、物凄くモヤっとした気分になってしまったのは自分だけですかね?

 ただお話はアレな割には映像のインパクトはそこそこあって、目と口が真っ黒い洞穴のようにパックリと開いた少女が闇を触手のように伸ばしながら人間を襲うというビジュアルは割と良い感じ。

 逆にこのビジュアルが意外と良く出来ているため、予告だけ観るとそこそこ面白そうに見えてしまうという部分が曲者とも言えるので、そういう意味では要注意の映画と言えるかもしれませんよ…


 総評としましては、特にコレといって見どころの無い『微妙な映画』としか言いようが無いような作品ですね。

 観終わった後に何の印象も残らないような映画ですが、ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュがプロデュースしている』という一点にのみネタ映画としての価値はあるかも?

 ぶっちゃけ普通にツマんない映画ですので、よほどの事が無ければスルーしてしまっても問題ない作品だと思いますよ。